農業について

日本の農業は、農業従事者の減少、少子高齢化、耕作放棄地の増加、

食料自給率の低下、農地の減少などの課題が多いです。

特に米離れ、洋食化、グローバル化による農産物の輸入増加などです。

そして現在、農業衰退が進行して有効な打開策が打ちにくい現状です。

しかし、農業に対する関心は高まっています。

農家の後継者及び育成は、急務です。

目次

米作農業について

米作農業は、日本人の主食として食生活を支えてきた主要農業です。

国家、共同体、年貢などの重要な存在として形成されていきました。

現在は、消費量の減少や減反制作に左右されていました。

 

高度成長期時代、食生活が日本食から欧米食に移り変わってきました。

主食の米が、パンやパスタなどの欧米化が進みました。

1962年、米の消費量はピークを迎えました。

その後、年々減少傾向を推移しています。

ちなみに農林水産省の研究調査データ『米の消費動向等調査』によると、

2007年度の国民1人当たりの1ヶ月の米の消費量は、4814g(グラムです)です。

前年比-0.8%(パーセントです)減です。

 

米の消費が減少する中、米の在庫量が増加しました。

1970年以降、米の生産量は生産調整(減反政策です)を行いました。

ちなみに農林水産省の研究調査データ『作物統計』によると、

2008年度の米の収穫量は882万3000t(トンです)です。

前年比、約11t増です。

さらにピーク時は、1967年度の1440万tです。

つまり、米の需要と供給によって価格低迷が発生しました(生産調整の強化で補っています)。

 

農産物の品質への関心が高まって、独特な農法や

食味の評価を得ている産地や銘柄が増えています。

安全な米作りを進めて、米の産地として定着を図る動きが目立っています。

有機栽培や減化学肥料などのオリジナルブランド米の流通が加速しています。

経営安定と地域密着の活性化を目指した消費者と連携した米作りも盛んです。

野菜農業について

野菜農業は、地域の特性に応じた野菜作りが進行しています。

様々な種類の野菜が栽培されるようになりました。

農業の総産出額に占める野菜の割合は、約1/4程度です。

野菜の輸入量が、年々増加傾向です。

2008年度は、281万tです。

中華人民共和国の安い輸入野菜が増えて、野菜農家の経営や生産意欲が影響しています。

 

野菜産地は、構造改革や体制強化をしました。

特に農家の高齢化、農産物の価格低迷などの問題点が多いです。

ちなみに農林水産省の研究調査データ『平成20年度食料需給表』によると、

野菜の国内総生産は、1265万4000tです。

前年比、20万t増です。

さらにピークは、1982年の約1700万tです。

年々、減少傾向です。

 

そして輸入野菜に対抗する農家は、低コスト型を始めています(生産流通コスト減です)。

さらに安定経営を確保する為に定価、定量、定時、定員などの契約取引を拡大する農家もいます。

地域特産品種、品質、安心・安全などの高付加価値化した野菜も目立っています。

各産地、国産野菜の競争力の強化を努めています。

果物農業について

果物農家は、食用の実として栽培されています。

農林水産省では、果実的野菜類として定めています。

以前は、季節感や旬の果物が多かったです。

しかし、現在は、品種改良や栽培技術の向上によって海外の輸入が増加しています。

果実の輸入量は、488万9000tです。

国際化や食料消費の多様性などに対応した果樹農園を発展化に繋がりました。

 

高齢化の進展や耕作放棄地の増加によって、生産基盤の衰退化が目立っています。

特に若い世代は、食の簡便化志向が強いので需要が伸び悩んでいます。

ちなみに農林水産省の研究調査データ『平成20年度食料需給表』によると、

果物の国内総生産は、341万1000tです。

前年比、3万t減です。

さらにピークは、1975年の約600万tです。

年々、減少傾向です。

 

近年、アジアを中心とした高所得帯の人々が増加しています。

高品質な国産果実の輸出先として考慮できます。

国内需要換気と海外展開などのグローバル化の対応が進んでいます。

畜産農業について

畜産農業は、農業分野で最も規模が大きいです。

そして乳牛を飼育して乳製品を生産する酪農業や

肉牛、豚、鶏などの飼育生産をした畜産業があります。

輸入畜産物の増加、原油価格の上昇に伴う飼料価格の高騰などで影響を受けています。

 

明治時代以前、仏教の影響で肉食の習慣が一般的ではなかったです。

明治時代以後、欧米列強によって肉食が取り入れ始めました。

第2次世界大戦後、肉類を中心とした食生活の欧米化が進みました。

ちなみに農林水産省の研究調査データ『平成19年度食料需給表』によると、

畜産部門の産出額は、2兆4736億円です。

最近、横ばい傾向です。

さらにピークは、1985年の約3兆3000億円です。

年々、横ばい傾向です。

 

農林水産省の研究調査データ『畜産統計』によると、

乳牛は、生乳需要の緩和による計画生産の強化で微減です。

肉牛は、増頭対策によって増加しています。

豚は、技肉価格が堅調に推移して増加しています。

採卵鶏は、飼養農家の減少により減少しています。

 

農林水産省の研究調査データ『畜産統計』の2009年度飼育頭数によると、

乳用牛は、150.0万頭です。

肉用牛は、292.3万頭です。

豚は、99.0万頭です。

採卵鶏は、178.2万頭です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です