寿司の歴史について
紀元前、東南アジアの稲作を行う地域で寿司が誕生しました。
水田に水を引く小川で獲れた魚と炊いた米を混ぜて
乳酸発酵させた保存食が食用されていました。
ご飯ではなく、漬物系のおかずの位置付けです。
紀元前4世紀程度〜紀元前3世紀程度、中華人民共和国を経由して稲作が伝来しました。
7世紀程度〜8世紀程度、日本で稲作が広く定着しました。
ちなみに寿司は、一般的に米飯と魚介類を組み合わせた和食です(握り寿司です)。
現在は、世界でよく知られている日本料理の1つです。
目次
寿司の歴史について
①538年
殺生肉食を禁とする仏教が日本に広く伝来しました。
②675年、
第40代天皇として活動していた天武天皇さんが、肉食禁止令を発表しました。
牛肉、馬肉、犬肉、猿肉、鶏肉を
毎年04月程度〜09月程度の農耕期間中に食べる事を禁止しました。
しかし、鹿や雉などの狩猟で獲る動物は食べる事が可能でした(家畜系を規制しました)。
つまり、日本人の魚食の基盤になった大きな出来事です。
③鎌倉時代・室町時代
発酵時間を短くして早く食べられる生なれが誕生しました。
ご飯の粒が残っていて食べられるので、
馴れ鮨の位置付けがおかずから主食として活用され始めました。
そしてなれずしは、税や贈り物として重用されました。
④安土・桃山時代
1592年、戦国大名として活動していた豊臣秀吉さんが朝鮮出兵で鮒寿司が贈呈されました。
1603年、江戸幕府初代将軍として活動していた徳川家康さんと
江戸幕府第2代将軍として活動していた徳川秀忠さんに鮒寿司が贈呈されました。
⑤17世紀
もっと早く食べられるようにする為に、酸味として酢が利用されました。
早寿司(酢を使用して酸味を付ける寿司です)が誕生しました。
しかし、魚に酢を入れたり、ご飯に紙を入れたりして
酢の使い方が上手く活用していませんでした。
⑦18世紀
酢を使用した早寿司が定着しました。
当時は、箱寿司や押し寿司が人気でした。
そして寿司職人として活動していた華屋與兵衛さんが、江戸前握りを発明しました。
1824年、華屋與兵衛さんが山葵を利用した寿司屋『華屋』を開業しました。
魚に予め味を付けて調理しているので、付け醤油がいらない作り置きの寿司です。
⑧江戸時代後期
握り寿司が人気になると、米酢が使用されました。
19世紀、鋳造家として活動していた中野又左衛門さんが、粕酢(赤酢です)を発明しました。
旨味が多い粕酢は、握り寿司に合うので両方とも爆発的な人気と知名度を得ました。
江戸時代は、急速に発展した江戸街で仕事を求めた独身男性が多く集まりました。
その後、蕎麦や天ぷらなどの外食産業が大きく発展しました。
特に江戸は、握り寿司が大人気になりました。
寿司売りが岡持ち(料理や食器を持ち運ぶ際に使用する箱です)ので売り歩いたり、
屋台を出店したりしました。
しかし、全国的に寿司が広まらなかったです。
ちなみに江戸前寿司は、東京都の郷土寿司です。
全国的になれずし、各地の郷土寿司である押し寿司や箱寿司が食べられていました。
⑨明治時代
屋台中心だった寿司屋が内店の中に屋台を取り込むカウンターを設置しました。
つまり、立ち店です。
明治時代後期は、氷の冷蔵庫が普及しました。
生魚を保存できるようになったので、寿司ネタとして
利用されている魚の種類が豊富になりました。
仕事を簡略化して、魚に下味を付けない店が増えました。
結果的に醤油を付けて食べる寿司が目立ち始めました。
当時は、出前が主流でした。
⑩明治時代後期・大正時代
日本が日清戦争と日露戦争の勝利で得た地域を植民地化しました。
特に満州国や大韓民国に日本の寿司が普及しました。
ちなみに韓国は、キムパブ(海苔で米飯を巻いて作る韓国料理です)が誕生しました。
1923年、関東大震災が発生して被災した寿司職人が東京都から離れました。
全国的に寿司職人が移動したので、江戸前寿司が全国に普及しました。
つまり、寿司のイメージが江戸前寿司として認知されました。
現代寿司の歴史について
①第2次世界大戦後
1947年、日本占領政策を実施した連合国軍機関『GHQ(連合国軍最高司令官総司令部です)』
によって、日本がアメリカ合衆国の植民地化になりました。
食糧統制と飲食営業緊急措置令で多くの寿司店が
営業できなくなったので、閉店が多発しました。
しかし、東京都鮨商生活衛生同業組合が東京都と
GHQに掛け合った事で委託加工制度ができました。
食糧難によって、寿司ネタが少なかったので
1種類の寿司ネタで2貫を握る寿司屋が誕生しました。
そして、赤酢のシャリから米酢が利用されました。
●委託加工制度は、配給された米1合をお客さんが持参して、
寿司屋が寿司に加工して10貫の寿司を提供する制度です。
その後、1人前10貫が江戸前寿司のスタイルとして定着しました。
②高度経済成長期
富裕層を中心とした社交場として接待やお酒を飲みながら食べるスタイルが定着しました。
握り寿司とおつまみの両方を楽しむ高級寿司店が増えました。
1958年、ビール工場のベルトコンベアの知恵を得て、
回転寿司が大阪府で誕生しました。
その後、全国的に回転寿司店が広く認知されました。
③昭和時代後期
1960年代以降は、海外で和食の人気が始まりました。
世界各地で寿司が広がりました。
その後、ボックスシートタイプの回転寿司店が出現しました。
鮮度管理システムも導入されて、回転寿司店が大幅に進化しました。
バブル崩壊後は、一時期に1皿100円均一の回転寿司店が人気を集めました。
しかし、味にこだわった高級寿司店の利用者が増えました。
④平成時代
2008年、フランスのタイヤ製造企業『ミシュラン』による
ガイドブック総称『ミシュランガイド』に初めて寿司屋が掲載されました。
2014年、アメリカ合衆国第44代大統領として活動していたBarack Hussein Obama II
(バラク・フセイン・オバマ2世です)さんの接待に寿司店が利用されました。
その後、寿司が日本食を代表する存在になりました。
⑤令和時代
国内の有名寿司店で腕を磨いた寿司職人が
不景気な日本から好景気な海外へ独立者が増加しました。
食材の仕入れ、仕込み、熟成などのこだわりを強化した高級寿司店が世界に広がりました。
伝統とデジタル技術を融合した贅沢な寿司を体験できる店が目立ちました。
赤酢のシャリが人気になって、復活を遂げました。
