魚の輸送について
港に水揚げした漁獲品は、主にトラックを利用して輸送します。
最終的に消費者に届けられます。
輸送方法は、主に3種類あります。
主に冷凍輸送、航空輸送、活け締め運搬です。
陸上輸送や空輸などを通じて、目的地まで水産物を配達していきます。
鮮度を保つ為には、腐敗速度の低下が重要です。
目次
魚の輸送について
①冷凍輸送
生鮮食料品の冷蔵品、冷凍食品などの冷凍品を運ぶ時は、温度管理車を使用します。
そして温度管理車は、温度を一定に保持して荷物を運搬できます。
荷室内の温度状況によって、保冷車、冷蔵車、冷凍車に使い分けも可能です。
②航空輸送
高級魚に最適な運搬方法です。
飛行機を活用する事で運ぶ時間が短縮化します。
つまり、鮮度が維持しやすいです。
③活け締め運搬
魚を殺して運送します。
魚を〆る事で鮮度を保つ事ができます。
つまり、身が生きている状態を長持ちさせる事です。
基本的に魚が死ぬと、数十分程度〜数時間程度で死後硬直化します。
身に旨味成分が回ってくる段階なので、腐っていく段階になるまでの間です。
保冷車・冷蔵車・冷凍車について>
①保冷車
荷室全面に断熱材を施していて、外気を遮断して荷物の温度を保つ事ができます。
必要に応じて、氷やドライアイスなどを利用します。
基本的に積荷の温度の上昇対策です。
荷室内の温度は、常温です。
室温管理は難しいですが、許容温度範囲の広い食品、
配送時間や配送距離が短くても済む生鮮食品が向いています。
②冷蔵車
断熱材と冷蔵装置を搭載しています。
外部からの熱の侵入を抑制して、荷室内の温度を0℃(度です)までコントロールできます。
鮮度を保ったまま運ぶ必要があるので、鮮魚、生肉、野菜などの生鮮食品が向いています。
③冷凍車
断熱材と冷凍装置を搭載しています。
荷室内の温度は、-18℃まで制御できます。
堅く凍らせて運ぶ必要がある冷凍食品が向いています。
④超低温冷凍車
断熱材と冷凍装置を搭載しています。
荷室内の温度は、-60℃まで制御できます。
冷凍マグロ、アイスクリームなどが向いています。
活け締めについて>
魚のエラから包丁を入れて、中骨を一気に断ち切ります(魚が即死します)。
尻尾の付け根を中骨を断ち切るまで切ります(血抜き対策です)。
その後、放水をしながら放血させます。
完全に抜かないと、身に血が回ってしまいます(商品化する為です)。
水に血の色が混ざらなくなると、仕上がりが向上します。
一般的に高級魚(鯛、鮃などです)は、生き締めして運搬する事が多いです。
航空輸送について>
航空運賃が高くなると、高単価で販売できるマグロでなければ採算が取れないです。
さらに航空運賃は、日本からの距離だけで決まる訳ではないです。
つまり、鮪を積む空港から日本へ飛ぶ飛行機の便数によって左右します。
ちなみに養殖マグロや貴重な天然マグロなどを冷凍しないで生マグロとして出荷する場合は、
水揚げ後に血抜きをします。
エラ、内臓などを取って、氷と一緒に段ボール箱に詰めて空輸していきます。
観光地の場合は、仮に遠くても飛行機の便数が多いです。
貨物室にたくさんの鮪を積み込む事によって、運賃が安く済みます。
しかし、マグロが豊富に漁獲できる地域でも日本への飛行機の便数が少ない場合は、
日本に安くマグロを運ぶ事が難しいです(コスト高です)。
つまり、日本人の移動と生マグロの輸入は密接に関係しています。
そして、輸入される多くの海産物が降り立つ成田国際空港や関西国際空港などは漁港です。