魚介類の保存方法について
魚介類を腐敗から守る為に様々な手段があります。
特に日本人は、海で囲まれた国を活かした保存方法を編み出しました。
主に塩漬け、調味料漬けの採用率が高いです。
漬物で慣れ親しんでいる日本文化は、漁業と深い関係があります。
魚介類は、腐敗しやすい事が1番の弱点です。
ちなみに腐敗は、食べ物がバイ菌に侵されて有害な物質に変化する事です。
目次
魚介類の保存方法について
①塩漬け
冷蔵庫がない時代から有効な簡易保存方法です。
基本的に魚介類を塩や調味料などに漬ける事です。
ほとんどの食材が塩漬けを採用しています。
一般的に塩漬けは、浸透圧の関係で細胞内の水分が外に出ていくので、
細胞内が水分不足の状態になります(細菌も同様な効果に繋がります)。
つまり、殺菌作用になるので保存の条件が一致できます。
②調味料漬け
味噌や醤油などの調味料を利用して漬ける事は有効です。
具体例は、酒漬け、酢漬け、油漬けなどです。
魚介類の塩漬けについて
塩蔵によって、毒性物質が分解変質して無毒になる事があります。
能登半島で製造しているトタフグの卵巣の糠漬けは有名です。
毒キノコも塩漬けで食べられるようになる場合があります。
つまり、糠漬け、醤油漬け、味噌漬けは防腐作用に繋がります。
塩蔵に耐える細菌は、主に2種類あります。
①乳酸菌は、食べ物に独特な旨味成分と風味を漬けます。
具体例は、飯鮨(東北地方です)、鮒寿司(滋賀県です)、
くさやの干物(伊豆諸島です)などです。
②ボツリヌス菌は、酸素を嫌う嫌気性菌なので危険です。
空気に触れない場所(漬物の樽底です)で増殖します。
腐敗菌ではなく、食べ物を腐敗させる菌ではないです。
味や匂いも正常の食べ物と変わりません。
魚介類の調味料漬けについて
①酒漬け
アルコール(エタノールです)は殺菌作用があります。
魚の粕漬けが有名です。
酒粕と塩を使用した漬物は、塩とアルコールによる殺菌作用が相乗効果に繋がります。
②酢漬け
酢酸は、殺菌作用があります。
ニシンの酢漬けが有名です。
弁当の採用率が高い梅干しもクエン酸が含まれているので殺菌作用に繋がります。
③油漬け
食品の酸化による品質劣化を防ぎやすくなる作用があります。
つまり、食品が外気に触れる事を妨げやすくなります。
油で漬けた保存食があります。
オイルサーディンで有名です。
しかし、油に殺菌作用がないです。
予め食べ物をしっかり殺菌して無菌状態にしていく必要があります。