ワインの熟成について

ワインは、しばらく寝かせておく事で発酵直後の荒々しい香味を落ち着かせていきます。

そして古代の人々が、飲みきれないワインを残したり、

他人に奪われないように隠したりしていました。

その後、熟成の効果が偶然発見されました。

さらに、樽やタンクで寝かせて風味を総仕上げします。

ちなみに、ワインによって熟成の変化に耐えられずに劣化する事があります。

目次

ワインの熟成について

ワインは、葡萄を発酵したアルコール飲料です。

 

①物理的作用

コルク栓や木樽などから水分やアルコールが蒸発して

凝縮と同時に様々な成分の分子同士が重合します。

 

②酸化的作用

アルコールが酸化する事でアルデヒドや酸になります。

残っているアルコールと酸が結合してエステル(香味成分です)ができます。

 

③化学的作用

ワインの成分が複雑に絡み合って化学反応が起きます。

人間が口にして快く感じる香りや味わいになりやすいです。

 

④非酸化的作用

上質なワインは、まろやかな香りと味わいになりやすいです。

酸素を吸収しない変化で、外の空気とほぼ完全に遮断された瓶熟成です。

ワインの調熱と熟成について

造りたてのワインは、そのままでは風味が荒いです。

調熱や熟成によって、まろやかな仕上げになります。

そして熟成期間は、1年程度〜2年程度が一般的です。

さらに適した熟成期間は、ワインの性質次第です。

ほとんどの高級ワインは、オーク樽で熟成されます。

それ以外のワインは、タンク熟成です。

ちなみに保管庫に置いて瓶の中で熟成を続ける場合もあります。

 

熟成は、放置するだけではないです。

液体内で様々な変化が起こります。

貯蔵庫の温度を低く保ちます。

少しずつ蒸発して減る欠減分を補填する酸化や微生物の影響を抑える管理が必要です。

樽材の産地や種類によって、熟成中の作用が微妙に違います。

ヨーロッパ産やアメリカ産などの種類が豊富が多いです。

ワインの熟成方法について

①樽熟成

わずかな隙間から空気や水分などが出入りして、酒質の安定と同時に深い味わいを生みます。

樽から溶け出すタンニンや樽香も加味されます。

自然な熟成方法です。

 

②タンク熟成

基本的に密閉します。

しかし、を除く作業時に微量の酸素が吸収されます(少しだけ空気に触れます)。

大量生産のワインや白ワインが向いています。

 

③瓶熟成

空気に触れる事がほとんどないです。

しかし、アルコールや水は微量に抜け出ていくので欠減します。

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