乳牛について
牛は、出産する事で搾乳期間(泌乳期です)に入ります。
そして、出産後の1ヶ月程度〜3ヶ月程度で乳量がピークに達します。
1日2回程度の搾乳で40kg(キログラムです)程度になります。
10ヶ月間、搾乳しながら次の出産に向けて人工授精を行います。
さらに出産前の2ヶ月間は、乾乳期間として次産後の搾乳に向けて
乳腺組織や母体の体力回復をさせる為に乳を搾りません。
ちなみに妊娠期間は、約280日です(10ヶ月程度です)。
目次
乳牛について
乳牛は、乳の出る量が多くなるように品種改良した牛です。
日本は、ホルスタイン種がほとんどを占めています。
その他は、ジャージー種、ブラウンスイス種などです。
生乳の安定生産は、1年に1度させる事が一般的な目標値です。
通常は、産次数が2産程度〜4産程度の時に乳量が最も多くなります。
日本の経産牛1頭当たりの平均乳量は、約8000kg程度です。
ちなみに、1960年から年間87kgずつ乳量が増加しています。
つまり、濃厚飼料の給与量の伸びに比例しています。
牛の寿命は、基本的に20年程度です。
日本の乳牛は、4産程度〜5産程度して6歳程度〜7歳程度になると食肉処理場に送られます。
生乳の品質が低下する事があるからです。
濃厚飼料を投与して生産効率を高めた結果、生乳に負荷がかかりました。
その後、疾病が発生しやすくなりました。
つまり、21世紀の畜産は生産乳量を高めていく事が目的になっています。
品質が高い牛の育て方について
①発育段階
牛を子牛、育成牛、成牛に分けます。
分娩の有無によって、初めての子を産んだ成牛(初産牛です)、
それ以上の回数を産んだ牛(経産牛です)に分別します。
ちなみに分娩は、胎児が母体から外に出てくる事です(出産です)。
②子牛
雄牛は、生後2種間程度〜3週間程度で肉牛農家に販売されます。
22ヶ月齢程度まで育成と肥育して食肉加工に移されます。
現在は、国産牛肉の1/3程度がホルスタイン種、肉専用種との交雑種が占めています。
雌牛は、生後数日間に免疫抗体を含んでいる初乳(母牛の乳です)を投与します。
初乳は、一般的な乳成分が異なるので出荷できません。
その後、生乳や代用乳などを投与していきます。
穀物やカルシウムなどを粉末状やペレット状に加工した離乳期向け飼料として併用します。
そして1ヶ月程度〜2ヶ月程度、哺育します。
離乳後は柔らかい乾草を与えて、育成期向け配合飼料も投与して育成します。
さらに、8ヶ月齢程度〜9ヶ月齢程度で初期発情を迎えます。
性成熟期に達する15ヶ月齢程度は、人工授精によって交配します。
つまり、生後から2年超で初産を達成します。