糖質と食物繊維について
炭水化物は、糖質と食物繊維の2種類に分類できます。
そして糖質は、摂取した食品が消化されて吸収されます。
さらに食物繊維は、消化吸収されません。
生活習慣病や生理作用などの発症予防に繋がります。
ちなみに炭水化物は、糖から構成されている有機化合物です(三大栄養素の1つです)。
目次
糖質と食物繊維について
糖質は、炭水化物から食物繊維を取り除いた成分です。
食物繊維は、消化酵素では消化する事ができない食べ物の成分です。
糖質について
糖質は水素、炭素、酸素を結合した化合物です。
別名は、デンプンです。
体内に入る事で水と二酸化炭素に分解されて、
1g(グラムです)当たり4kcal(キロカロリーです)程度のエネルギーを生産します。
最も重要なエネルギー源の1つです。
1日の平均摂取エネルギー量は、約1500kcal程度です(糖質は60%占めます)。
そして、たんぱく質や脂肪に比べて分解されやすいです。
つまり、吸収が早いのでエネルギーに変換しやすいです。
具体例は砂糖、米、パン、麺類、穀物、豆類、芋類などです。
糖質は、体内で消化吸収されて単糖類であるブドウ糖に分解されます。
ブドウ糖は、血液を通じて各細胞に運搬します。
体を動かすエネルギー源として活用されます。
そして脳、赤血球、神経組織などは、基本的にブドウ糖しかエネルギー利用ができません。
さらにブドウ糖は、たんぱく質や脂肪と結合して細胞膜などを作る成分です。
つまり、筋肉や皮膚などの結合組織や体液に糖質が含まれています。
脳は、糖質が欠かせないエネルギー源です。
そして脳自体は、体の2%(パーセントです)程度です。
しかし、基礎代謝量は、約20%程度のエネルギーを消費します。
ブドウ糖不足で血糖値が低下すると、エネルギー消費機能が停滞します。
しかし、血糖値が低下していても、数時間程度は
肝臓のグリコーゲンが分解されて血中にブドウ糖を供給します。
つまり、脳機能の低下を避ける動きが目立ちます。
ちなみに、たんぱく質や体脂肪が分解されて、
アミノ酸などの糖質以外の栄養素からブドウ糖を合成します。
①単糖類
ブドウ糖(グルコースです)、果糖(フラクトースです)、ガラクトースなどです。
②小糖類
二糖類(乳糖、麦芽糖、ショ糖です)、
三糖類(ラフィノース、メレジトース、ゲンチアノースです)などです。
③大糖類
デンプン、グリコーゲンなどです。
食物繊維について
食物繊維は、体内で消化酵素で消化されない食品の難消化性成分です。
基本的に消化されずに大腸に運搬されます(腸内細菌学です)。
水に溶ける水溶性食物繊維と水に溶けない不溶性食物繊維に分類されます。
腸内細菌による分解と発酵を経て、エネルギー源や短鎖脂肪酸に変化します。
水溶性食物繊維は、腸内細菌による発酵で短鎖脂肪酸を生成します。
腸内を酸性にして乳酸菌やビフィズス菌を増加します(腸内環境を整えます)。
不溶性食物繊維は、水を吸収して膨潤する事で便をやわらかくして量を増やします。
排便が促進して便の消化管通過時間が短くなります。
年齢別の食物繊維の摂取基準は、18歳〜69歳以下の男性は20g以上、
18歳〜69歳以下の女性は18g以上が目安です。
現代日本人の食物繊維の摂取量は、11g程度〜17g程度が多いです。
特に若者は、食物繊維の摂取量が少なくなっています。
①水溶性食物繊維
海藻多糖類(アルギン酸、フコイダン、ラミナリンです)、ペクチン質(完熟果物です)、
粘質物(マンナンです)、植物ガム(グアーガムです)などです。
②不溶性食物繊維
セルロース、イヌリン、ヘミセルロース、ペクチン質(未熟果物です)などです。