味噌の基礎知識
日本の食生活でタンパク源として愛用されている味噌は、おかず目的で利用されています。
そして、江戸幕府初代将軍として活動していた徳川家康さんは、
菜葉5種と根菜3種が入った味噌汁を好んでいました。
さらに、調味料として用途が広がって万能食品で有名です。
ちなみに農林水産省の研究調査データ『米麦加工食品生産動態等統計調査年報』によると、
2017年度の日本全国の味噌生産量は、48万2045t(トン)ですです。
目次
味噌の基礎知識について
味噌は、良質なたんぱく質が豊富に含まれている発酵食品です。
原料である大豆は、発酵によってアミノ酸やビタミンなどが多量に生成されます。
そして醤油と比較すると、たんぱく質や炭水化物などの栄養価が優れています。
必須アミノ酸が9種類(メチオニン、フェニールアラニン、スレオニン、トリプトファン、
バリン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジンです)含まれています。
味噌のたんぱく質が臭みを取って、味噌自身が大腸菌や有害菌の殺菌作用があります。
大豆の栄養価を菌が分解する事で、吸収しやすいです。
炭水化物、食物繊維、ミネラルなども含まれています。
さらに味噌は、発酵でビタミンB群やビタミンEなどを生成します。
美味しい味噌汁は、煮立つ寸前に火を止めます。
麹の酸素、酵母、乳酸菌などの微生物が生きているからです。
旨味、風味、香りが失われるのを防ぐ役割があります。
ちなみに味噌は、室温20℃(度です)程度を超えると、発酵が進行します。
つまり、味噌の保存先は、冷蔵庫や冷暗室におきます。
味噌の作り方について
①味噌に適した大豆の選別をします。
米味噌の場合は米、大豆、塩です。
麦味噌の場合は麦、大豆、塩です。
豆味噌の場合は大豆と塩です。
②米麹や麦麹を作ります。
米や麦を蒸して、種麹(原料に麹菌を培養して、
胞子を着生後の乾燥したモノです)がを付けます。
基本的に粒状種麹よりも粉状種麹の方が多いです。
③大豆を洗って水に浸します。
大豆の選別後、洗浄して一晩水に漬けます。
大豆は、水を含んで2倍程度に膨らみます。
その後、大豆を水切りして温めます。
④大豆を大きな釜で高温や高圧で大豆を蒸し煮にします。
大豆が冷めた後、発酵を促進させる為に細かく潰します。
⑤仕込みます。
すり潰した大豆、麹菌や麦麹、食塩、種水を入れて混ぜます。
しっかり混ぜ合わせた後、木の桶に詰められます。
ちなみに種水は、大豆を煮た時の煮汁を使用します。
⑥発酵や熟成します。
基本的に6ヶ月程度〜2年程度、温度と湿度を管理して寝かせます。
さらに味噌は酵母、麹菌、乳酸菌によって発酵と熟成します。
⑦製品化
袋やカップなどに充填して製品を発送します。
味噌の種類について
①米味噌は米、大豆、塩を原料で作ります(全体生産量の80%です)。
白味噌で有名です。
②麦味噌は麦、大豆、塩を原料で作ります(全体生産量の5%です)。
中国地方、四国地方、九州地方を中心に生産しています。
③豆味噌は大豆、塩を原料で作ります(全体生産量の5%です)。
中京地方を中心に生産しています。
④調合味噌は、米味噌・麦味噌・豆味噌を2種や3種調合して作ります(全体生産量の10%です)。
米麹、麦麹、豆麹を混合したタイプです。