炭疽菌について
1876年、ドイツ細菌学者として活動していたHeinrich Hermann Robert Koch
(ハインリヒ・ヘルマン・ロベルト・コッホです)さんは、炭疽菌を発見しました。
ちなみに、近代細菌学の開祖で有名です(細菌学の父です)。
第2次世界大戦以降、炭疽菌は生物兵器として各国の軍事機関で研究されました。
2001年09月18日と10月09日、アメリカ炭疽菌事件でテロリズムに利用されました。
そしてアメリカ炭疽菌事件は、アメリカ合衆国の大手テレビ局・出版社・上院議員に対して、
炭疽菌が封入された容器の入った封筒が送りつけられたバイオテロ事件です。
現在は生物兵器として有名な菌ですが、多くの抗生物質が有効です。
炭疽菌について
炭疽菌は、炭疽の病原体になる細菌です。
実は、病気の原因になる事が証明された最初の細菌です。
弱毒性の菌を利用した弱毒生菌ワクチンが初めて開発された細菌学上重要な細菌です。
酸素と接触する事によって芽胞を形成して、熱・乾燥・消毒薬などに
対する強い抵抗性を獲得して、土壌中で長期間生存して動物に感染を繰り返します。
サイズ感は、1.2μm(マイクロメートルです)程度〜5.0μm程度です。
発育温度は、37℃(度です)程度です。
主な生息場所は、世界中の土壌に存在しています。
牛や馬などの草食動物から人間に感染していきます。
一般的に炭疽菌は生息環境が悪化すると、芽胞を形成していきます。
熱や乾燥に対して、強い耐性があるので土壌中で長く生存する事ができます。
特に地中海地域やアフリカ大陸の赤道地域は、炭疽菌の汚染度が高いです。
具体例は、トルコ、パキスタン、ギリシャ、イラン、スペイン中部、ジンバブエなどです。
つまり、炭疽菌ベルトです。
毎年、感染者が報告されています。
ちなみに日本は、1994年を最後に人間への感染が確認されていないです。
ほとんどの炭疽病は、汚染された土壌に傷口が触れる事で感染する皮膚炭疽です。
傷口から侵入した炭疽菌は、発芽して
体内の栄養素を取り込みながら、急速に増殖していきます。
虫刺され風の赤いコブが出現したり、最終的に皮膚を黒く壊死していきます。
適切な治療がない場合は、血流によって毒素が全身に巡ります。
結果的に死に至る可能性があります。