醤油の種類について

醤油は、地域密着のしょうゆ工場が多くありました。

以前は、日本各地で土地に根差した産業でした。

それぞれの地域の気候、風土、好みなどによる特徴が異なっていました。

地域ごとの微妙に違った味があって、工場数に匹敵するほどの種類がありました。

しかし、現代は、1950年に施行された日本農林規格等に関する法律によって、

製造方式が確立化されて3方式・5種類に分類されました。

さらにJAS法は、農林物資の規格化や品質表示の適正化に関する法律です。

目次

醤油の種類について

醤油は、液体調味料です。

 

➀濃口醬油

一般的な醤油です。

全国各地で製造されていて全生産量の約80%(パーセントです)を占めています。

幅広く利用ができるので、万能調味料です。

 

⓶淡口醬油

色が淡く、食塩の量は濃口醬油よりも10%程度多いです。

香りや色が抑えているので、素材の持ち味を生かす炊き合わせができます。

ちなみに、兵庫県で誕生した醤油です。

関西地方で人気な醤油です。

 

➂たまり醤油

色が濃く、とろ味があります。

独特な香りがあります。

ちなみに、豆味噌の過程で誕生した醤油です。

東海地方で人気な醤油です。

 

➃再仕込み醤油

別名は、甘露醤油です。

生産量は少なく、食塩水の代わりに生揚げ醤油(諸味を搾ったままの醤油です)で仕込みます。

ちなみに、山口県で誕生した醤油です。

 

⓹白醤油

薄口醬油よりも色の淡い琥珀色です。

甘味、塩味が強いです。

味は、淡白です。

ちなみに、愛知県で誕生した醤油です。

醤油の特徴について

種類 原料の配合 主な仕込 仕込時間 食塩分 出荷量 主な用途
濃口醬油 大豆:小麦=1:1 等量の割合の麹をつくって食塩水で仕込みます。 約6か月程度かけて発酵して熟成後に搾ります。 16% 84.4% 卓上向け、調理向けなどです。
淡口醤油 大豆:小麦=1:1 濃口醬油よりも濃度の高い食塩水を多めに使用して仕込みます。 約6か月程度かけて発酵します。
味をまろやかにする為に搾る前に甘酒を入れます。
18% 12.5% 煮物、調理向けなどです。
大豆:小麦=多量:少量 みそ玉麹(大豆を蒸して棒風にして麹菌を生やしたモノです)をつくって食塩水で仕込みます。 約6か月程度~1年程度かけて発酵して熟成後に搾ります。  16% 1.4% 佃煮、照り焼き、煎餅などです。
再仕込み醤油 大豆:小麦=1:1 麹を食塩水の代わりに生揚げしょうゆで仕込みます。 約6か月間程度かけて発酵して熟成後に搾ります。 16% 1.0% 寿司、刺身、卓上向けです。
白醤油 大豆:小麦=多量:少量 麹をつくって食塩水で仕込みます。 低温で約3か月間程度かけて発酵して熟成後に搾ります。 16% 0.7% 吸い物、茶碗蒸し、漬物などです。

醤油の製法について

➀本醸造方式

日本古来の伝統的な製法です。

蒸した大豆(脱脂加工大豆も含めます)と炒って砕いた

小麦を等量ずる混ぜて種麹を加えて醤油麹をつくります。

醤油麹に食塩水を加えて諸味としてタンクに仕込みます。

仕込まれた諸味は、撹拌しながら発酵や熟成します(約6か月程度です)。

搾った醤油は加熱します。

火入れは、殺菌、色、味、香りなどを整えます。

ちなみに本醸造方式は、醤油全体量の84.9%です。

 

⓶混合醸造方式

第2次世界大戦後に誕生した製法です。

本醸造方式でできた諸味とアミノ酸液又は酸素分解調味液や発酵分解調味液を入れます。

撹拌しながら発酵や熟成します(約1か月以上です)。

発酵熟成した諸味を圧搾した後、加熱して殺菌します。

ちなみに混合醸造方式は、醤油全体量の0.6%です。

 

➂混合方式

第2次世界大戦後に誕生した製法です。

本醸造方式でできた生揚げしょうゆとアミノ酸液又は

酸素分解調味液や発酵分解調味液を入れて撹拌調合します。

加熱して殺菌します。

ちなみに混合方式は、醤油全体量の14.5%です。

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