リン酸について
リン酸は、土の中にたまりやすいです。
そして施肥をする場合は、作物に吸収されやすいです。
しかし、工夫次第でたまったリン酸を作物に吸わせる事が可能です。
さらにたまったリン酸は、鉄型リン酸、
アルミニウム型リン酸、カルシウム型リン酸などがあります。
ちなみに土ごと発酵した土は、菌が増えて有機酸(酸性を示す有機化合物です)が生産します。
たまっているリン酸を有効に利用できます。
目次
リン酸の活用方法について
リン酸は、リンのオキソ酸の1種です。
化学式は、H₃PO₄です。
そして無機酸、オルトリン酸です。
①使えるリン酸
●カルシウムリン酸は、熔リンを多投したアルカリ性の土です。
そしてリン酸は、カルシウムとくっ付いてたまっています。
ク溶性のリン酸なので、根や微生物が出す酸(有機物です)に溶けて吸われます。
ちなみにク溶性のリン酸は、根が自ら分泌する根酸(アミノ酸です)を出して吸う事です。
●有機態リン酸は、微生物に取り込まれたリン酸・作物の根に含まれているリン酸です。
微生物の体や作物の根にいるので、鉄やアルミニウムとくっ付きやすいです。
しかし、微生物が死んだり、根が枯れると、ゆっくりと無機化していきます。
●土壌溶液リン酸は、水に溶けやすい水溶性リン酸です。
最も吸われやすいです。
一定量を超えると、カルシウム型リン酸になったり、雨が降る事で流亡したりします。
②ほとんど使えないリン酸
鉄型リン酸、アルミニウム型リン酸は、土の酸性が強い程、アルミニウムや鉄が溶け出して
リン酸が吸着や固定されて土にたまっていきます。
リンと土について
①作物の根を強化する
光、土の中の酸素(空気です)、地温などが十分な場合は、
根が根酸を出してリン酸を溶かして吸います。
そして堆肥のスポット施用、炭の表面施用は、根や菌などを元気にします。
基本的に土の中の全ての菌の体の中は、リン酸が含まれています。
菌が死ぬ事で分解されて吸われていきます(有機態リン酸です)。
さらに根や菌の酸に溶けて吸われていきます(カルシウム型リン酸です)。
ちなみに有機酸で、鉄やアルミニウムを溶かすと少し吸われていきます
(鉄型リン酸、アルミニウム型リン酸です)。
しかし、結びつきがとても強いので現実的に難しいです。
②菌の相乗効果
●リン溶解酸は、有機酸を出してリン酸を溶かす菌です。
餌である有機物をたくさん投与すると、たくさんの酸を出す事が期待できます。
●VA菌根菌は、植物の根に入り込んで菌糸を土の中に伸ばして
リン酸を集めて植物に与える菌です。
ちなみにリン酸が多い畑の場合は、少ししかいません。
③苦土施肥
マグネシウム(苦土です)とリン酸は、お互いに助け合う相互作用があります。
カルシウム型リン酸の吸収を促進します。