飼料の仕組みについて

土壌の三層分布は、固体、空気、水です。

そして肥料は、土壌中の水(土壌溶液です)に溶けます。

そして土壌は、固体です(鉱物、腐植です)。

作物の根は、水に溶けた肥料を吸っています。

さらに畑の水は、微生物や土壌小動物が形成した土壌団粒に蓄えられています。

土壌団粒の大小様々な隙間に入り込んだ水に肥料成分が溶け込んでいきます。

目次

飼料の仕組みについて

肥料は、水に溶けて水と一緒に根に吸われていきます。

 

基本的に窒素肥料の硫安(硫酸アンモニアです)の利用が多いです。

そして硫酸アンモニアは、窒素成分のアンモニアと硫酸(副成分です)で形成した結晶です。

土壌中の水に溶けた硫安は、アンモニアと硫酸に分かれます(お互いに離れていきます)。

さらにアンモニアは、土壌溶液中を漂って粘土(土壌コロイドです)にくっつきます。

土壌コロイドは、粘土鉱物と腐植です。

 

アンモニアは、アンモニウムイオンがあります(プラスの電気を帯びています)。

土は、マイナスの電気を帯びています。

つまり、+と−で引き寄せ合います。

しかし、硫酸はマイナスの電気を帯びているので土とは反発し合ってくっつきません。

ちなみにイオンは、+の電気や−の電気を帯びた物質です。

 

硫酸は、マイナスイオンがあります(マイナスの電気を帯びています)。

マグネシウム、カルシウムなどのプラスイオンと引っ付きます。

土から塩基類が引っ張り出されて、代わりに

水素イオンやアンモニアイオンなどが土にくっつきます。

つまり、土は酸性に傾きます。

 

その後、アンモニアは硝化菌(亜硝酸菌、硝酸菌です)によってに変わります。

硫酸は、マイナスイオンなので土壌溶液中に放出されて流れ出しやすくなります。

土壌団粒は、硝化菌の住処になっています。

 

そして土壌中に伸びた根は、土壌溶液に漂う硝酸や

土壌コロイドにくっ付いているアンモニアを吸います。

さらに土壌コロイドに付いている肥料(塩基類、プラスイオンです)の代わりに、

根は炭素由来の水素(プラスイオンです)を放出交換して吸います。

つまり、土壌は酸性化します(pHが下がるからです)。

pHに基づいた肥料成分について

生理的酸性肥料は、土のpH(水素イオン指数です)を下げる肥料です。

具体例は過リン酸石灰、重過リン酸石灰などです。

ちなみに水素イオン指数は、溶液の酸性やアルカリ性の程度を表す物理量です。

 

生理的中性肥料は、土のpHに影響しない肥料です。

具体例は硫酸アンモニア、塩化カリ、尿素などです。

 

生理的アルカリ性肥料は、土のpHを上げる肥料です。

具体例は消石灰、熔成リン肥、石灰窒素などです。

 

肥料成分 化学的性質 生理的性質
過リン酸石灰 酸性 中性
重過リン酸石灰 酸性 中性
硫酸アンモニア 中性 酸性
塩化アンモニア 中性 酸性
硫酸カリ 中性 酸性
塩化カリ 中性 酸性
尿素 中性 中性
硝酸アンモニア 中性 中性
硫酸苦土肥料 中性 中性
消石灰 塩基性 アルカリ性
熔成リン肥 塩基性 アルカリ性
石灰窒素 塩基性 アルカリ性

土壌コロイドの仕組みについて

陽イオン(プラスイオンです)は、

マグネシウム、カルシウム、カリなどの肥料成分も含まれます。

水に溶けると、プラスの電気を帯びているので土にくっ付きます。

しかし、硫安をたくさん活用すると、

アンモニアがカルシウムなどを押し退けて土にくっつきます。

土壌中に粘土や腐植などが多い場合は、保肥力や塩基置換容量が高まります。

 

プラスイオン(塩基類です)がたくさん付いている土は、アルカリ性です。

つまり、プラスイオンが少ない土は、酸性です。

ちなみにマグネシウム、カルシウムは、+の電気を2つ持っています。

アンモニア、カリは、+の電気を1つ持っています。

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