活魚の輸送について

活け締めした魚が好きな人が一定数います。

冷凍技術が発達しましたが、生きた魚の需要が高いです。

生きた魚をそのまま輸送する技術も発達していきました。

そして収容する場合は、収容区画サイズを変更したり、仕切り板を利用して設置します。

容器内に海水が満遍なく流れつつ、容器自体が積層可能な構造にする事が重要です。

目次

活魚の輸送について

活魚は、活きたままの状態で小売店・旅館・料理屋などの

生簀で飼われて消費者に供給する魚介類です。

 

①生簀輸送

原始的な輸送手段です。

トラックのコンテナに水を張って、酸素を供給するので水槽に魚を入れて運びます。

魚と水を同時に運ぶので輸送コストが高いです。

ちなみに、簡易ビニール袋に水と魚を入れた輸送方法もあります。

ビニール袋の体積の半分程度の酸素を入れて運搬します。

 

②二酸化炭素麻酔輸送

二酸化炭素を海水に溶け込ませる事で一時的に魚に麻酔効果に繋がります。

しかし、数十分程度の麻酔効果です。

現在は、水中に棲む魚に海水(溶存酸素100%です)の数倍程度の酸素を投与すると、

酸欠が回避できて魚を死なない程度でする事ができます。

従来の活魚車が容量の10%(パーセントです)未満の活魚しか運搬できませんでした。

最近は、容量の30%の活魚が輸送可能になりました。

二酸化炭素麻酔について

直径10μm(マイクロメートルです)以下の微細気泡を海水中に送り込む事によって、

魚が長時間生存する事ができます。

酸素を魚のエラに接触した微細気泡から送り込むと、

輸送後に魚を水槽に戻して麻酔状態から覚醒して泳ぎ始めます。

特に新陳代謝が一時的に弱まっているので、海水温の上昇も抑える事ができます。

通常は、輸送中に魚が動き回るので水槽内で衝突して傷を負う場合があります。

つまり、魚を麻酔状態のまま長時間輸送できます。

ハモの輸送について

鱧は、獰猛な性格と神経質な性格がある魚です。

砂泥質の海底の巣穴に生息していて、冬は巣穴に入って動きません。

ハモの巣穴を好む性質を活用して、活魚槽に細長いパイプを導入します。

細長いパイプの中に入った鱧は、ストレス軽減になって活力が高くなりやすいです。

上質な鱧は、パイプを通じて高品質を維持しています。

イカの輸送について

鰞は、環境変化に敏感な魚です。

ストレスを受けて斃死したり、噛み合って亡くなる事があります。

主な対策案は、個別収容可能な容器にイカを収容します。

輸送中の海水温度を適切な水温に保持します。

そしてイカが排泄するアンモニアは、海水浄化装置で分解除去します。

さらにイカが排泄する有害有機物は、泡沫分離装置で除去します。

イカが消費した酸素は、水槽中の循環ライン中に酸素を吹き込んで補給をします。

タイの輸送について

鯛は、鍼灸療法の針を刺して麻酔状態にします。

活魚の脊髄の機能に損傷を与えると、運動機能を制御できます。

しかし、脊髄を損傷させる事で短時間で死に至ります。

つまり、鰓蓋や側線を目標にして針を打ちます。

魚の種類によって、的確な位置が異なります。

魚を眠らせているので、運搬の際に生贄輸送や水槽は不要です。

小型アイスボックスで運搬ができます。

ちなみに水温は、生きている魚の生存可能下限温度よりも低くして鮮度を保ちます。

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