室内調整について
自宅や建築物は、人間が雨、風、暑さ、寒さなどの自然環境から身を守る事が可能です。
一般的な住宅は、室温、湿度、輻射、気流などの
室内環境を快適に暮らしていけるように工夫が施されています。
そして夏の場合は、室外が32℃(度です)程度の場合は、
熱の流入によって室内が26℃程度になりやすいです。
さらに冬の場合は、室外が0℃程度の場合は、
熱の放出によって室内が22℃程度になりやすいです。
目次
室内調整について
①室内気温
主に外気温の影響を受けて変化します。
壁体や建具の隙間などを通じて、熱の移動が行われています。
基本的に室温状態を維持する主な方法は、壁、床、天井などの断熱性を高める事です。
熱の流出入を防止しやすくしたり、開口部の隙間を少なくする事が重要です。
②室内湿度
空調機能は、限界があります。
機械的な冷暖房装置や除湿装置を利用する事が大切です。
特に冬場は、雪の降らない地域で外気が乾燥しやすいです。
つまり、室内は入浴、ストーブ、調理などの燃焼によって水蒸気が発生します。
寒さ対策は、窓を閉め切る事で室内に湿気が溜まりやすくなります。
ちなみに現在は、建築物が密集したり、鉄筋コンクリート造が多いです。
開口部が大きく取っている昔ながらの空調機能は、不利です。
③室内気流
空気の動きは、人体に大きな影響を及ぼします。
そして暖かい空気は、軽いので上昇しやすいです。
さらに冷たい空気は、重いので下降しやすいです。
夏の場合は、夕方窓を開けて換気をする事で適度な気流が流出入します。
つまり、体感温度を低下しやすくなります。
ちなみに窓を閉めて扇風機を使用したり、サーキュレーター(循環装置です)で
室内の空気を循環させたりする事も有効です(体感温度が少し下がります)。
一般的に気流の強さ、吹出口からの風切り音、風の到達距離不足は、
人体に不快感を覚えます。
室内調整と人体の影響について
生体内に生じる物理的な変化や科学的な変化は、代謝です。
生命維持の為に必要な最小限の代謝量が基礎代謝量です。
主に代謝量を表す単位は、met(メットです)です。
つまり、人体の代謝量は活動内容によって変化します。
成人の椅座安静状態による人体単位体表面積当たりの代謝量は、
58W/m²(ワット・パー・平方メートルです)=1metです。
公式は、作業時の代謝量/椅座安静時の代謝量=代謝量(metです)です。
歩行時が3met、自転車時が4met、ジョギング時が7metです。
衣服の熱絶縁性を表す単位は、clo(クロです)です。
1cloは、気温21℃・相対湿度が50%(パーセントです)・
気流が10cm/s(センチメートル/秒です)以下の大気です。
そして椅座安静状態で快適として感じる衣服の熱絶縁値は、1cloです。
裸時が0clo、半袖シャツ時が0.6clo、一般的なスーツ上下着用時が1cloです。