オーランチオキトリウムについて
糖を原料としてスクワレン(多用途なオイルです)を生成する
オーランチオキトリウムは、真核生物です(細菌や真菌ではないです)。
現代は、世界中で使用されているエネルギーのほとんどが化石燃料に依存しています。
しかし、化石燃料は将来的に枯渇する可能性があります。
石油の代替燃料を生成する微生物がオーランチオキトリウムです。
DHAやEPAも生産する事も可能です。
ちなみにDHA(ドコサヘキサエン酸です)とEPA(エイコサペンタエン酸です)は、
体内で合成できない不飽和脂肪酸の1種です。
目次
オーランチオキトリウムについて
オーランチオキトリウムは、水中の有機物上にある小さな細胞集団を作る微生物です。
無色ストラメノパイルであるラビリンチュラの1種です。
炭化水素を高効率で生成や蓄積する事が可能です。
つまり、石油を作る藻類です。
大きな特徴は、石油の代替燃料です。
現在は、実用化の難易度が高いです。
サイズ感は、5.0μm(マイクロメートルです)程度〜15μm程度です。
発育温度は、15℃(度です)程度〜30℃程度です。
主な生息場所は、海や汽水域です。
特にマングローブ原生林です。
オーランチオキトリウムは、生産性が高いです。
そして、昆布の近縁の微生物で有名です。
一般的に有機物(主に糖分です)を活用してオイルを生成します。
実用化する為には、培養コストの削減が課題です。
さらにオーランチオキトリウムの燃料は、持続的に生産できる燃料です。
つまり、有限な石油燃料ではないです。
ほとんどのエネルギーを輸入に頼っている日本は、
オイルを生成する微生物が大きな期待を抱いています。
そしてオーランチオキトリウムは、葉緑体を持っていないです。
さらに、光合成をしない従属栄養生物です。
周囲の有機物を吸収して生育して行きます。
油の回収や処理を含む生産コストが1ℓ(リットルです)当たり800円程度かかります。
しかし、オーランチオキトリウムを利用する事によって、1/10以下のコストで生産できます。
スクワレンについて
スクワレンは、不飽和脂肪酸の1種です。
基本的に人間の皮脂に含まれています。
肌の柔軟性、水分の保持、抗酸化作用などの期待があります。
現在は、化粧品、サプリメント、医薬品などに利用されています。
つまり、精製する事で燃料として活用できます。
