道路調査について
舗装されている道路は、走行車の台数によって性能低下の早さが異なります。
温度変化、凍結融解などの自然環境の影響もありますが、
車が走った分だけ路面の性能が低下していきます。
つまり、道路は維持管理していく必要があります。
ちなみに主な舗装対象は、アスファルト、コンクリート、
インターロッキング(コンクリートブロックです)などです。
品質が高い道路は、安全性と長寿命化に繋がります。
道路調査について
①舗装路面のひび割れ
基本的に地道を歩いて調査を行います。
最近は、計測機器を使用して自動車にセンサーを取り付けて道路を走行する事があります。
自動車のフロント部位のセンサーで路面をスキャンしてデータ化します。
GPS(アメリカ合衆国によって運用されている衛星測位システムです)で
位置情報を得ながら測定が可能です(異常箇所の特定に繋がります)。
さらにCCDカメラ(消費電力が多く、画質が高いカメラです)を搭載している機種は、
路面を撮影しながら事務所でじっくり調査できます。
ひび割れ、平坦性、わだち掘れなどを同時に測定できます。
放置すると、雨水が侵入してアスファルト下にある路盤が緩んで支持力が低下します。
路面が陥没したり、部分的にアスファルトが剥がれたりします。
②舗装面のすべり抵抗
自動車のタイヤと舗装路面との摩擦抵抗値です。
つまり、路面の滑りやすさです。
摩擦抵抗が大きい場合は、車がスリップしやすくなります。
基本的に計測機器である振り子式スキッドレジスタンステスタを利用します。
振り子が路面を滑る力を測定できます。
③舗装平面の平坦性
基本的に3m(メートルです)のプロファイルメーターを走行させて測定します。
車輪の上下で常時測定できるので道路の凹凸を数値化できます。
凹凸の検査合格基準値は、2.4mm(ミリメートルです)です。
走行車の騒音や振動を軽減させる為に平坦性を維持する事が重要です。
④排水性舗装の透水
舗装道路は、降雨時に雨水を舗装表面で流して道路脇の側溝で排水します。
排水性舗装の場合は、多孔質アスファルト混合物が含まれているので雨水を浸透させます。
基本的に走行車の水はねや水しぶきの軽減が期待できます。
つまり、ハイドロプレーニング現象(走行中にタイヤと路面の間に
水が入り込んで摩擦力が失われる事です)の防止に有効です。
そして検査合格基準値は、15秒で1000mℓ(ミリリットルです)の排水能力が必要です。
ちなみに透水検査は、直径15cm(センチメートルです)の円筒状の試験器に水を入れて
路面から60cmまで満たした水が400mℓ注入するまでの時間を測定します。