オウショウナラについて

ヨーロッパナラは、主に城、戦艦、大聖堂などの建設や建造などに使用しました。

19世紀、たくさんオウショウナラが伐採されました。

建設、暖房、交通、梱包、ビール、ワイン、蒸留酒などの

様々なモノの輸送に利用されたからです。

つまり、ヨーロッパ産業は木なくして機能しない時代です。

しかし、すぐに原料であるヨーロッパナラがそこをついていきました。

オウショウナラについて

オウショウナラは、ブナ科コナラ属の落葉性広葉樹です。

別名は、ヨーロッパナラです。

そして果実は、ドングリです。

 

基本的に寿命は、1000年以上です。

高さ40m(メートルです)程度以上にまで生長する場合もあります。

そし建築材として機能するまでは、150年程度かかります。

ちなみに成熟した木は、多くの野生動物の住処になります。

巨大な長寿樹木なので、種子が入ったドングリがなるまで50年程度の時間が必要です。

 

さらに、オウショウナラから落ちてくるドングルは、

たくさんの動物に食べられたり、腐ったりするので貴重な資源です。

巨大な樹木を持続的にする為には、リスやカケス(鳥です)などが

後で食べようとしてドングリを土の中に埋めてくれる事を願う事です。

しかし、ヨーロッパ大陸を覆い尽くしたオウショウナラは、

人間が伐採を開始してから徐々に衰退していきました。

 

ワインのボトルとしてコルク栓で密封する方法が流行って、

ワインを長期間保存できるようになったからです。

つまり、ワイン貿易が爆発的に成長しました。

そして生きているコルクガシから樹皮の1部を剥ぎ取るので、傷はそのままです。

しかし、樹皮は再生できます。

ちなみに南ポルトガルのコルクガシは、300年間程度

持続的にワイン貿易の資源として活用しました。

 

分厚い円筒を半分程度に割って、剥ぎ取った樹皮を湿らせてから平らに延ばします。

板状にする事で樹皮からコルク栓が生産できます。

端切れのコルクは、床材、断熱材などに利用できます。

しかし、コルクブームが終わり始めました。

プラスチック製の栓やプラスチック製のコルクが登場したからです。

 

2000年代、ポルトガルは1日に4000万個のコルク栓を生産しました。

中央ヨーロッパ地域と南ヨーロッパ地域は、大きなコルクの森で覆われています。

しかし、このままプラスチック栓が増えると、コルク市場が縮小していきます。

つまり、コルクガシの森は放置されて劣化に繋がります。

 

ちなみにポルトガルのコルクガシの森は、1年間に

18万5000台分の自動車が排出している二酸化炭素を吸収しています。

気候変動によって、さらにコルクガシの森が弱体化します。

現在は、地中海のコルクガシが先行き不透明な状態です。

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