病害虫について

農作物は、病害虫の被害が発生する事があります。

そして、農薬をできるだけ使わない防ぎ方をしていく事が重要です。

さらに自家採取した種子を利用して育苗した場合は、

葉に黄褐色の斑点ができる事があります。

ウイルス感染による症状なので見つけ次第処分します。

しかし、被害を最小限に抑える事が可能です。

ちなみに農薬を利用する場合は、野菜類で登録されている薬剤を活用します。

目次

病害虫について

病害虫は、人間・家畜・農産物などの有害な作用をもたらす虫です。

 

①アブラムシ

初夏に被害が多いです。

普段から葉裏や萼などに注意して観察する事が大切です。

特に初期棒状が重要です。

予防策は、クロロニコチル系の粒剤(アクタラ粒剤5、アドマイヤー1粒剤などです)を

施用します。

06月以降は、オオニコチノイド系殺虫剤(ダントツ水溶剤です)で防除します。

 

②オオタバコガ

最も大きな被害をもたらします。

基本的に夜行性です。

夜に飛来して果実に産卵するので、生物農薬(バチルスチューリンゲンシスです)の

使用回数に制限がないBT剤を組み合わせて産卵数を減らす事ができます。

さらにバチルス・チューリンゲンシス(BT剤です)は、

細胞を利用した殺虫剤です(アメリカ合衆国で30年以上使われています)。

無農薬の予防策は、黄色蛍光灯の夜間点灯が有効です。

ちなみにクロルフェナピル(コテツフロアブルです)は、効果的な殺虫剤です。

しかし、使用回数に制限があります。

日本は、1996年04月25日に農薬登録を受けました。

農作物の病気について

①疫病

梅雨になると、土壌水分が多くなって発生しやすくなります。

排水不良でうね間に数日も水が停滞する圃場は、夏の高温時に壊滅的な被害に繋がります。

つまり、1度発生すると防除が困難です。

排水性に優れている砂質の圃場を選定する必要があります。

予防策は、梅雨前に排水路を点検する事です。

ちなみに、疫病抵抗性の品種を利用する事で被害軽減に有効です。

 

②白絹病

カビの1種であるスクレロティウム・ロルフシイによる病気です。

苗の定植直前に雑草のすき込みや未熟な堆肥を投入した場合は、発生しやすいです。

特に05月程度〜10月程度に多く、菌が集まって菌核を作り出します。

そして菌核は、茶色の小粒です。

放置しておくと、菌が長生きしてしまいます。

効果的な薬剤の登録がないので、株が枯死する事が多いです。

つまり、大きな被害を招く事があります。

作付け予定地は、前年の作付け終了後に速やかに除草します。

予防策は、定熟堆肥の投入と深耕を済ませておく事が大事です。

 

③青枯病

土壌病害で有名です。

病原体である青枯病菌と大量生産する細胞外多糖です。

青枯病菌が植物の維管束内で増殖して大量に生産する細胞外多糖が、

維管束の通水を悪化させます。

予防策は、圃場の選定です。

過去数年間の作付け品目と病気の発生履歴を確認する事が重要です。

ちなみに以前の対策案は、臭化メチルによる土壌燻蒸でした。

しかし、臭化メチルはオゾン層破壊ガスの1種として使用制限になりました。

ウイルス病について

①PMMoV

別名はピーマンマイルドモットウイルス、Pepper mild mottle virusです。

苗の定植時に根の表面が傷ついて土壌中のPMMoVに感染する事があります。

感染すると、節間が伸びなくなって草丈が正常の株の半分程度になります。

予防策は、ビートモス成型ポットの生分解性ポットに上げして養生します。

ポットごとに定植する事で感染対策に繋がります。

予防策が上手くいかない場合は、周囲の株への感染があるので早めに抜き取って焼却します。

 

②TMV

別名はタバコモザイクウイルス、Tobacco mosaic virusです。

05月下旬以降、葉に黒い斑点が発生する事があります。

植物同士の感染や土壌中の植物残などの感染減が多いです。

基本的に完全に防ぐ事はできません。

予防策は、農地を毎年変える事です。

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