カリについて
アールスメロンは1株の果実、種子、茎、葉、根などの
それぞれに吸収された養分を検証した後、果実に含まれている成分はカリが1番多いです。
そしてカリの合計吸収量の半分以上は、果実に送られています。
カリは、窒素と共に交配期になると急激に吸収量が増していきます。
果実が大きくなると、次第に緩やかになっていきます。
さらに成熟期は、さらに低下していきます。
目次
カリについて
カリは、実肥です。
別名は、加里です。
元素名は、カリウムです(Kです)。
細胞液の中でカリウムイオンとして存在しています。
タンパク質や炭水化物の合成、移動、蓄積などの植物体内の化学反応を促進する補酵素です。
そしてカリは、果実の肥大期に有効です。
さらに、たんぱく質合成の段階で酸素を活性化していきます。
つまり、カリ不足になると、葉の中にタンパク質の前駆物質である
アマイド類がたくさんたまっていきます。
病原菌の餌なので、病気にかかりやすくなります。
①稲とカリ
カリを利用すると、稲が固くなりやすいです。
そしてカリが繊維質を増やして細胞壁を厚くしてくれるからです。
セルロース、リグニンなどの細胞壁物質の合成を盛んにして、
風による倒伏を防いで病気に対する抵抗生を高める事ができます。
②リンゴとカリ
林檎の満開後の果実は、果実が大きくなるとカリ含量は増えていきます。
つまり、窒素やリン酸よりもカリの方が含量多いです。
カリの特徴について
①養分転流を盛んにする元素
光合成によって転流が多い場合は、収量が高まっていきます。
そして、耐病性向上も繋がります。
転流器官である師管は、pH7.8程度〜pH8.0程度です。
養分を地上部へ運ぶ道管は、pH5.0程度〜pH5.5程度です。
つまり、元気な作物は師管の転流が多いです。
ちなみにpHは、水素イオン指数です(溶液の酸性やアルカリ性の程度を表す物理量です)。
②生育期間
カリは、生育期間に供給が間に合わなくなる事があります。
幼植物は、カリ要求量が少ないので土に潜在している量で十分です。
しかし、体内のカリ要求量が急激に増加するので
供給が追いつかなくなってしまう場合があります。
つまり、欠乏症状に陥ってしまいます。
そして野菜は、窒素の1.5倍〜2.0程度のカリを吸収します。
窒素と同量のカリを連作する場合は、次第に
土の中のカリが減って生育期間にカリ欠乏が発生します。
さらに窒素は、拮抗関係なので窒素が多くなるとカリ欠乏が発生します。
カリの使い方について
①カリの吸収量が多い作物
追肥の公式は、石灰5:苦土2:カリ1です。
具体例は、果菜類、豆類、稲類などです。
ちなみにカーネーションの場合は、窒素1.3倍程度〜1.5倍程度のカリを吸収します。
②塩化カリウム
別名は、塩化カリです。
多量すると、濃度障害に繋がります。
しかし、硫酸カリウムは濃度障害が発生しにくいです。
③重炭酸カリウム
別名は、重炭酸カリです。
硫酸カリよりも濃度障害が発生しにくいです。
通路に使用する事で炭酸ガス施用効果が期待できます。
④ケイ酸カリウム
別名は、ケイ酸加里です。
緩効性があります。
微量要素があるので根が強化してカリ吸収を高まります。