海の深さの測り方について
海底の物理探査は、電波測量(GPS・人工衛星を使用します)、
磁力探査(プロトン磁力計を使用します)、重力探査(海底重力計を使用します)、
反射法音波探査(圧搾空気の放出を利用したエアガンと
圧力計のハイドロフォンを使用します)などの様々な手段があります。
基本的に船を活用します。
海の深さの測り方について
水路測量は、海底の地形を把握する為に水深を測る測量です。
一般的に海の水深は、潮汐によって変化します。
つまり、最低水面(略最低低潮面です)から海底までの長さです。
そして、時代によって測り方が異なります。
さらに陸地の測量と同様に、直接人間が機械を持って測りに行くのは困難です。
船舶航行の安全性を向上する為に海図の作成、海図の更新をします。
①錘測
別名は、レッド錘測です。
1880年代〜1945年代に利用されていました。
ロープやワイヤーなどの先端部位に鉛の錘を付けたモノを船から下ろします。
海底に到着時のショックを感じた後、ロープやワイヤーなどの長さを測って水深を求めます。
基本的に深海の測深は、難しいです。
船を止めて作業するので、点的な測深しか対応していません。
②シングルビーム音響測深
1945年代〜現在までに利用されています。
船に音響装置を付けて発信した音波が海底に反射して戻ってくるまでの時間を測定します。
海中の音速度は、約1500m/sです。
海底への到着時間は、往復の半分である2秒です。
つまり、水深は3000mです。
基本的に船を航行させながら測深できます(線的な測深が可能です)。
③多素子音響測深
1955年代〜現在までに利用されています。
船の真下ではなく、左右方向に対応しています。
船の両舷に送受波装置を付けて音波を斜めに向けて面的に測深します。
基本的に海底の突出物を効率的に発見できます。
④マルチビーム音響測深
別名は、スワス測量です。
1965年代〜現在までに利用されています。
横一列に多数のビームを発して左右方向を1度に測深できます。