薬の効き方について
人間の体は、病気や怪我などを自ら治す自然治癒力が備わっています。
しかし、自然治癒力だけで治らない事や治るまでに多大な時間がかかる場合があります。
つまり、薬を投与する事で自然治癒力で賄えない部分を補っている事です。
しかし、薬自体は効用が個人差によって異なります。
1人1人個性や体質が違うので、薬に頼りすぎない事が重要です。
目次
薬の効き方について
薬は、医療、産業、研究などのに利用されている物質の総称です。
薬を効きやすい場所に適切な強さと長さを考慮して製造されています。
副作用を引き起こしにくくする為の工夫も施されています。
つまり、薬は体内で起きている働きを強めたり、弱めたりして症状を改善する役割があります。
①内用剤
口から投与する薬です。
胃や小腸などで溶けて吸収される薬も含みます。
具体例は、内服薬、経口薬、飲み薬などです。
②外用剤
病気の部位に直接塗ったり、貼ったりする薬です。
尻から入れる座薬もあります。
③注射剤
注射針を刺して、皮膚の下や血管内に投与する液状の薬です。
薬の主な種類について
①錠剤
味で隠している錠剤、胃・腸で溶ける錠剤などです。
胃の中で溶ける場合は、外側だけ胃で溶けていきながら吸収されていきます。
腸の中で溶ける場合は、中央部分の成分が腸で吸収されていきます。
②カプセル
胃の中で溶ける場合は、早く効きやすい傾向があります。
腸の中で溶ける場合は、ゆっくり効きやすい傾向があります。
薬の仕組みについて
吸収れた薬の成分は、肝臓で代謝(分解です)されていきます。
その後、血液中に入ります。
体内を巡りながら15分程度〜30分程度で目的の部位に届きます。
つまり、薬を飲む回数と時間を守る必要があります。
血液濃度が適切に保たれていないと、薬の効果が最大限に発揮しにくいです。
一般的に薬は、細胞にあって指令を受け口である受容体を目指します。
薬と受容体を結合すると、指令が細胞に伝達します。
つまり、薬は受容体の指示を利用しています。
そして、受容体と体の働きを促す薬が作動薬です。
さらに、受容体と体の働きを抑制する薬が拮抗薬です。
●受容体は、細胞外からやってくる様々なシグナル分子(神経伝達物質、ホルモンなどです)を
選択的に受容するタンパク質です。
●作動薬は、受容体と結合して神経伝達物質や
ホルモンと同様の作用を引き起こす物質です(細胞を活性化させる事です)。
●拮抗薬は、作動薬(アゴニストです)の働きを妨げる事で、
アゴニストの作用を打ち消したり弱めたりする作用を持つ薬です。
一般的な薬の流れについて
①薬を投与して口に入れます。
②薬が胃を通過します。
③薬が腸で吸収されます。
④薬が肝臓で代謝されます。
⑤薬が血管に移動します。
注射や点滴などの場合は、血管に直接注入します。
⑥体内の患部に到達して薬の成分が発揮していきます。
⑦代謝されながら残った薬の成分が肝臓で再び代謝します。
⑧作用を終えた薬の成分が腎臓で処理されます。
⑨尿と共に体外に排出されます。