伝統工芸について
日本が世界に誇る伝統工芸で有名な京都府の西陣織があります。
そして西陣織は、京都府で生産されている先染の紋織物です。
伝統技術は、古墳時代に渡来人(豪族の秦氏です)によって伝来しました。
さらに1976年02月26日、国の伝統工芸品に指定されました。
ちなみに先染めは、布を織る前に糸を染色にする事です。
紋織物は、色々な織り方や色糸を使用して文様を織り出した織物です。
目次
伝統工芸について
①商標権
商品・サービスのブランド名を保護する制度です。
ブランド名称は、著作権で保護されません。
つまり、特許庁に出願をして審査を経て、商標登録をする必要があります。
商標の保護期間は、登録日から10年です。
ちなみに、繰り返して更新する事ができます。
更新費用がある場合は、永遠に商標として登録する事が可能です。
特許や意匠は、出願より前に世の中に知られてしまう(公知です)と、
特許庁に登録する事ができません。
しかし、商標は制限がないので申請ができます。
②地域団体商標
地域名と商品名・サービス名のみで構成されているブランド名は、
地域に根差した団体以外は商標として登録する事ができません。
具体例は、神戸牛です。
産地関係なしで名乗ってしまうと、多くの牛肉ビジネスに影響するからです。
模倣品が出回ってしまうと、牛肉自体のイメージが低下する恐れがあります。
③標章の国際登録に関するマドリッド協定の議定書
別名は、マドリッド・プロトコル、マドプロなどです。
1989年に制定して、1995年に施行した国際条約です。
WIPO(世界知的所有権機関です)から登録を受ける事で
登録した商標が加盟国内で保護される制度です。
西陣織の歴史について
江戸時代、日本の貴族である公家や大名は着物や帯に織り込む素材にこだわっていました。
つまり、美しさを表現していました。
ちなみに西洋の貴族は、宝石や金などを身に纏う事で美しさを追求していました。
京都府の職人は、1つ1つの着物に金、銀、
和紙、貝殻などの細かい工夫が施すようになりました。
明治時代、大名や公家は華族として認識されるようになりました。
都が京都府から東京都に移行した事で、高価な西陣織が衰退の危機になりました。
当時の若い職人は、フランスのパリへ留学しました。
発明家として活動していたJoseph Marie Jacquard(ジョゼフ・マリー・ジャガールです)
さんが開発したジャカード織機の技術を習得する為に留学しました。
そしてジャカード織機は、パンチカードに穴を開けて、
穴に縦糸が上がる事でカードのパターン通りの模様を織る機器です。
現代のコンピュータプログラミングの原型の仕組みです。
その後、若い職人は海外技術を学んで帰国しました。
国産ジャカード織機の生産に成功しました。
これまでに織機で使用できなかった複雑な模様や量産が可能になりました。
日本の貴族のニーズ(期待です)に応じていた西陣織職人が
伝統を受け継ぎながら最新技術を習得する良い事例です。