エンジンオイルの種類について
エンジンオイルは、主成分であるベースオイルと添加剤で製造されています。
さらにベースオイルは、鉱物性オイル、植物性オイル、
部分化学合成オイル、化学合成オイルに分類されています。
基本的にエンジン内部を潤滑する際に利用されています。
そして、1919年に設立した米国石油協会はAPI規格を定めました。
自動車の要求に合わせてグレード(ランク付けです)が決められています。
最近は、省エネを配慮した減摩剤が大量に使用されています。
目次
エンジンオイルの種類について
エンジンオイルは、エンジンに使用する油です。
一般的に使用されているエンジンオイルは、鉱物性オイルや化学合成オイルです。
①鉱物性オイル
ガソリン、灯油などの原油から生成された油です。
経済的に幅広い用途に活用されています。
安価タイプが人気です(一般的なオイルです)。
②化学合成オイル
抽出や化学的に合成して製造された油です。
安定した分子成分、浸透性の高さなどで鉱物性オイルよりも優れています。
低温流動性、温度粘度特性、蒸発性、酸化安定性などの高品質なオイルです。
③植物性オイル
ひまし油をベースにした油です。
潤滑性が優れています。
基本的にレーシング向けに活用されています。
しかし、外気に触れると、酸化が早いです。
④部分化学合成オイル
鉱物性オイルと化学合成オイルを組み合わせた油です。
エンジンオイルのAPI規格について
American Petroleum Instituteは、アメリカ合衆国最大の石油・天然ガス協会です。
業界団体目的は、米国石油産業の共通の権益を促進する事です。
現在は、アメリカ合衆国、カナダ、メキシコなどの
主要石油会社約300社の法人会員、7000人の個人会員です。
ちなみにAPI規格は、省燃費、耐熱性、耐摩耗性などのエンジンオイルを設定しました。
最新グレード程、基準が厳格化されていて品質が優れています。
グレート | 品質レベル |
---|---|
SA | 運転条件が緩やかなエンジンに使用可能です。 添加物を含んでいないオイルです(ベースオイルです)。 |
SB | 最低限の添加物を配合しているオイルです。 酸化安定剤、かじり防止などです。 |
SC | デポジット防止性、錆止め性腐食防止性、摩擦防止性などです。 1964年製〜1967年製の自動車に対応しています。 |
SD | 1968年製〜1971年製の自動車に対応しています。 |
SE | 1972年製〜1979年製の自動車に対応しています。 |
SF | 高温デポジット(堆積物です)、低温デポジット、酸化、腐食、錆などに優れた防止機能です。 1980年製以降の自動車に対応しています。 |
SG | エンジン本体の長寿命化に繋がります。 動弁系の耐摩耗性、酸化安定性が優れています。 1989年製以降の自動車に対応しています。 |
SH | 高温洗浄性、スラッジ防止が優れています。 1993年製以降の自動車に対応しています。 |
SJ | 蒸発性、せん断安定性が優れています。 1996年製以降の自動車に対応しています。 |
SL | 省燃費性(特に二酸化炭素の削減です)、オイル劣化防止性能(廃油の削減です)、 排出ガスの浄化(炭化水素、コバルト・窒素化合物の排出削減です)が優れています。 ちなみに、2001年に制定されました。 |
SM | 耐久性能、浄化性能、耐熱性、耐摩耗性が優れています。 ちなみに、2004年に制定されました。 |
SN | オイル耐久性のデポジットの発生を14%(パーセントです)以上改善、 省燃費性能を0.5%以上改善、 触媒システム保護性能が触媒に悪影響を与えるリンの蒸発を20%までに抑制しました。 ちなみに、2010年に制定されました。 |
SN PLUS | 直噴エンジンのスーパーノッキング防止性能であるLSPIが優れています。 ちなみに、2018年に制定されました。 |
SP | タイミングチェーンの摩耗低減性を改善しました。 ちなみに、2020年に制定されました。 |