サリチル酸について
人間は、健康時に自身の体内事情を深く意識する事が低いです。
しかし、痛風の痛みは本人しか分からない事があります。
薬は、現代社会に生きている人々の鎮痛に助けられていきました。
20世紀初期は、抗生物質が存在していませんでした。
さらに日本は、江戸時代に漢方薬(薬学体系です)がありました。
目次
サリチル酸について
サリチル酸は、強い酸性物質である化合物です。
ベータヒドロキシ酸の1種の植物ホルモンです。
化学合成が比較的容易です。
主に消炎鎮痛作用、皮膚の角質軟化作用があります。
医薬品としてイボコロリやウオノメコロリで有名です。
ちなみに化学式は、C₇H₆O₃です。
美容皮膚科分野は、ニキビ治療や角質ケア・ケミカルピーリングなどで有名です。
化粧品にサリチル酸が配合される場合があります。
ピーリング作用がある化粧品や洗顔料などは、サリチル酸の配合濃度が
日本で最大100g(グラムです)中に0.20gまで規制しています。
つまり、一般的な化粧品は2%(パーセントです)まで配合しています。
専門的なケミカルピーリングは、10%程度〜30%程度まで配合しています。
サリチル酸メチルは、サリチル酸のヒドロキシ基とメチル基が結合した物質です。
鎮痛作用や鎮痒作用があります。
末梢血管(手や足などの末梢部分にまで血液を届ける動脈の末端部位です)を
拡張して血流を改善する作用もあります。
筋肉疲労の解消に活用する機会があります。
ちなみに日本は、1879年から飲食物の防腐剤として活用しました。
1903年以降は、酒の防腐剤として使用しました。
しかし、WHO(世界保健機関です)の勧告や世論の反対運動などによって、
1969年に食品添加物としての使用が全面禁止になりました。
江戸時代のサリチル酸について
サリチル酸は、江戸時代の庶民が気軽に使用していました。
つまり、柳の小枝を活用していました。
歯が痛くなると、柳の小枝を噛んでいた事例があります。
実は、ヨーロッパ人も同様に利用していました。
日本医学(東洋医学です)は、柳の小枝を噛む事です。
ヨーロッパ医学(西洋医学です)は、柳の小枝から有効成分を抽出する事です。
サリチル酸の歴史について
サリチル酸を服用すると、腹痛や胃穿孔などを引き起こる恐れがあります。
そしてサリチル酸の薬効をそのままにして、副作用だけを抑える薬の研究が始まりました。
1894年、薬剤師として活動していたFelix Hoffmann(フェリックス・ホフマンです)さん
が、ドイツ製薬企業『バイエル』に入社しました。
1897年、Felix Hoffmannさんが、サリチル酸のカルボキシル酸を基本とした
アセチル化した科学的に純粋で安定したアセチルサリチル酸(ASAです)を発明しました。
その後、アスピリンは解熱鎮痛剤として利用しました。
鎮痛、解熱、抗炎症作用がある物質を発見した事によって、
1899年、ドイツ製薬企業『バイエル』はガラス瓶に入った粉末剤として販売開始しました。