漢方とにきび・肌荒れについて
ニキビは、皮脂の分泌が盛んな思春期に生じやすいです。
主に顔面や背中などにニキビ菌(アクネ菌です)の感染によって、
炎症や化膿が起こりやすいです。
肌荒れは、過労や睡眠不足などが重なった時、月経不順、体調が悪い時などによく起こります。
一般的に皮膚系は、漢方薬が有効になる場合が多いです。
ちなみに化膿は、傷口に細菌感染が起こって、炎症・痛み・膿が出てくる状態です。
目次
漢方とにきび・肌荒れについて
にきびは(吹き出物です)は、毛穴の中で
アクネ菌が繁殖して炎症を引き起こす皮膚の病気です。
肌荒れは、肌が健康な状態ではなく、カサつき・ゴワつき・赤み・痒みなどの
様々な肌トラブルが起こっている状態です。
そして比較的体力がある人や血の巡りが悪い人は、桂枝茯苓丸が向いています。
さらに虚弱な人は、当帰芍薬散が向いています。
ちなみに美肌効果が期待できる生薬の薏苡仁湯を合わせて利用する場合もあります。
●アクネ菌は、常在菌です。
適度な常在菌は、健康な肌を保つのに欠かせないモノです。
過剰に増殖しないと、ニキビの原因になりにくいです。
つまり、アクネ菌が増殖しやすい環境を作らない事が重要です。
ちなみにニキビは、炎症の程度や化膿の有無によって漢方薬を使い分けます。
先端部位が尖っていて赤くなっている状態(膿がある事です)は、実証です。
平たく、紫色がある場合は、虚証です。
桂枝茯苓丸は、下腹部痛・生理痛・月経不順・更年期障害・
肩こり・めまいなどの症状を改善する効果が期待できます。
特にのぼせやすくて足が冷える事や
血行不良による肌のトラブル(シミ、ニキビなどです)などが気になる人に向いています。
①血の不足(血虚です)
●温経湯は、下腹部の冷え、冷え症、手の火照り、
唇の乾燥、月経不順、貧血に対応しやすいです。
●四物湯は、貧血、めまいに対応しやすいです。
●当帰芍薬散は、血色不良、月経不順、冷え症、
むくみ、白ニキビがある場合に対応しやすいです。
②炎症、赤み
●十味敗毒湯は、赤み、腫れ、化膿、痛みに対応しやすいです。
●排膿散及湯は、赤黒い、炎症、痛み、化膿に対応しやすいです。
●清上防風湯は、席が尖っている赤いニキビ、化膿に対応しやすいです。
●荊芥連翹湯は、赤み、痒み、鼻炎、扁桃炎、皮膚が赤黒い場合に対応しやすいです。
③血の滞り(瘀血です)
●桂枝茯苓丸加薏苡仁は、のぼせ、月経不順、肌荒れに対応しやすいです。
●桃核承気湯は、便秘、頭痛、月経不順、
のぼせが強い場合、難治性のニキビに対応しやすいです。
④皮膚の乾燥
●麻杏薏甘湯は、皮膚や唇の乾燥、のぼせ、フケが出る場合に対応しやすいです。
●温清飲は、カサカサ肌、痒み、火照り、皮膚が赤黒い場合に対応しやすいです。
⑤ストレス、気鬱
大柴胡湯は、便秘、怒り、高血圧に対応しやすいです。
にきび・肌荒れの食事療法について
①熱を鎮めて、肌の炎症対策
キュウリ、ゴボウ、コマツナ、セロリ、ナス、ハトムギ、
梨、パイナップル、レモン、豆類、海藻などが向いています。
②体内の老廃物の処理
カブ、エノキタケ、サトイモ、タケノコ、ニラ、小豆、緑豆、
海苔、昆布、醤油、味噌、胡麻油、菜種油などが向いています。
③熱を覚まして、炎症からの出血対策
トマト、キクラゲ、スッポン、塩などが向いています。