トンネルの基礎知識【初心者講座~上級者講座】
遠くに移動する時に大きな障害物と対面する時があります。
そして山や海は、自然界の立ちはだかる壁として君臨しています。
移動手段として自転車、バイク、自動車、電車、新幹線などは、
道に従って走行する事で目的地に早く到着する事ができる発明品です。
しかし、肝心な道が安定的な構造になっている必要があります。
さらにトンネルは、移動の道しるべとして活用する事ができるので重要な社会基盤を形成しています。
目次
トンネルの基礎知識について
トンネルは、地上から目的地まで通る道です。
主に形が違うモノや使用目的が違うモノなどがあります。
人工式の土中を通る道や自然に形成された土木構造物が多いです。
そして人工的なトンネルは、道路、鉄道、水道などです。
基本的に鉱物の採掘や物資の貯留などで利用されています。
主なトンネルの利用目的についてです。
●交通トンネル…道路トンネル、鉄道トンネル、地下鉄などです。
●水路トンネル…地下河川、農業用水路や工業用水路、排水路などです。
●都市施設トンネル…上下水道用トンネル、電気用トンネル、ガス用トンネル、通信トンネルなどです。
トンネル大百景について
●青の洞門…日本初の道路トンネルです。
主な使用目的は、道路です。
●安治川トンネル…日本初の沈埋トンネルです。
主な使用目的は、道路です。
●折渡トンネル…日本初のシールドトンネルです。
主な使用目的は、鉄道です。
●逢坂山トンネル…日本人だけで造設した日本初の鉄道トンネルです。
主な使用目的は、鉄道です。
●関門鉄道トンネル…世界初の海底トンネルです。
主な使用目的は、鉄道です。
●山手トンネル…日本一長い道路トンネルです。
主な使用目的は、道路です。
●青函トンネル…日本一長い鉄道トンネルです。
主な使用目的は、鉄道です。
●奥新冠支水路…日本一長い水路トンネルです。
主な使用目的は、水路です。
●川尻トンネル…日本一短い鉄道トンネルです。
主な使用目的は、鉄道です。
●アクアトンネル…世界一長い道路トンネルです。
主な使用目的は、道路です。
トンネルの設計図について
トンネルは、掘り始める前に調査を行います。
注意深く念入りに行ってトンネル工事や必要な設備を調達して工事を始めます。
【共通工程】
①事前調査…地質調査です。
地形、地上、地下水などの様子を調査します。
②設計や工法の決定…調査結果によって通る場所やトンネルの大きさなどを図面化します。
【山岳式】
山岳工法は、山のトンネル向けの工事方法です。
③設備調達…必要な設備を作ります。
④坑口工程…トンネルの入り口を作ります。
⑤掘り進める…掘って出た岩や土などをトラックやトコンペアで運びます。
⑥鉄骨工程…トンネルが崩れてこないように支保工を設置してコンクリートで固めます。
⑦ロックボルトの打ち込み…地山とトンネルを1体化させます。
ちなみにロックボルトは、補強材です。
⑧防水シートを貼る…地山から地下水がしみ出ないようにします。
⑨壁作り…コンクリートを使用して壁を作ります。
【シールド式】
シールド工法は、街のトンネル向けの工事方法です。
③立坑工程…立坑を掘って、シールドマシンを組み立てます。
④設備調達…必要な設備を作ります。
⑤シールドマシンの運転開始…シールドマシンで掘って、セグメントで壁を作ります。
同工程を繰り返しながらトンネルを作っていきます。
ちなみにセグメントは、トンネルの外壁です(ブロックです)。
トンネル工事向けの機械について
●ダンプトラック…ずり運搬機です。
ちなみにずりは、掘り崩した土や鉱滓です。
●ドリルジャンボ…爆薬をつめる穴を開けたり、ロックボルトをトンネルの壁に打ち込む機械です。
●トンネルボーリングマシン…カッター式で回して穴を掘っていく機械です。
●トラクターショベル…大きなショベルです(ずりをダンクトラックに積み込みます)。
●エレクター付き吹付機…コンクリートの吹き付けや支保工の取り付け向けの機械です。
●自由断面掘削機…柔らかい岩を高速で掘る機械です。
トンネル工法について
トンネルを作る時に場所によってやり方が様々です。