転輪について
戦車は、たくさんの転輪が備えています。
つまり、車重を分散させて履帯の接地圧を均等化できます。
具体例は、車重100t(トンです)の戦車です。
車重100tの戦車は、4輪車で各車輪が25tずつの荷重がかかります。
しかし、同じ400輪車の場合は、各車輪が4輪の場合に比較すると、
1/10程度の2500kg(キログラムです)ずつの荷重だけで済みます。
転輪について
転輪は、輪を回す事です。
戦車の場合は、履帯に接している車輪です。
戦車の全長関係で重くなった車重を分散させる事によって、
可能な限り多くの転輪を配置する事が可能です。
①機動輪
別名は、ドライブ・スプロケット・ホイールです。
車輪の先端や後端にあります。
主にギザギザとした歯車の転輪です。
基本的に機動輪の履帯側の端にあるトランスミッション(変速機です)から動力を伝達します。
そして変速機を介して、エンジンからの動力を受け取っています。
つまり、履帯を回転できます。
②誘導輪
別名は、アイドラー・ホイールです。
機動輪の反対側の端にあります。
基本的に履帯の張り具合を調整できます。
履帯が弛んでいると、不整地走行で外れる恐れがあるからです。
③転輪
別名は、ロード・ホイールです。
機動輪と誘導輪の間に挟まれていて、履帯の接地面に並んでいます。
重量を複数の転輪(下部転輪です)に分散できます。
つまり、戦車は地面をしっかり捉えて高い制動性(停止機能です)を維持できます。
④上部支持輪
別名は、リターン・ローラー、サポート・ローラーです。
転輪の上方に並んでいます。
主に地面に接していない履帯を支えている小さい転輪です。
高速で回転する履帯が波打たないように抑える役割があります。
基本的にサスペンション(緩衝装置です)の構造や転輪の直径などによって、
上部支持輪を採用していない戦車もあります。