奴隷貿易について

白い死神と人間の欲望が現代の世界経済を支えています。

そして砂糖は、精製する事で麻薬になります。

昔から人間の健康に深刻な害をもたらしてきました。

さらにサトウキビは、アメリカ大陸の熱帯地域た亜熱帯地域に栽培しています。

主な原産国は、ニューギニアです。

資本主義の代表例として砂糖が有名です。

つまり、人間の欲と歴史が物語っています。

奴隷貿易について

奴隷貿易は、アフリカ住民を奴隷として

アメリカ合衆国に売込んだ近代ヨーロッパの貿易形態です。

16世紀以来、新大陸の植民地でアフリカ黒人を捕獲して、植民地の労働力として売られました。

短期的に経済的好都合です。

長期的に社会問題を招きました。

 

アフリカ大陸でサトウキビが食べ物として認知されていました。

その後、サトウキビを精製して純粋な砂糖（精糖です）にする加工方法が広く浸透しました。

最終的にアフリカ大陸からヨーロッパ大陸へ精糖が伝来しました。

452年、西ローマ帝国が弱体化して、ゲルマン民族がヨーロッパを蹂躙した時期です。

アドリア海の干潟に逃れて、ヴェネツィア（国家です）を形成しました。

11世紀、巧みな内政と外交でヴェネツィア商人が精糖の貿易の主導権を握りました。

 

しかし、1490年、イスラム教徒がスペインから追放されました。

当時のイスラム教徒は、スペインに占領されていて洗練された園芸手法を熟知していました。

スペインは、農法を採用してサトウキビの栽培や加工を行う事ができましたが、

海外の植民地征服に投資していたので採用されませんでした。

その後、砂糖ビジネスは地中海から離れていきました。

最終的にヨーロッパ地域へ支配権が移動していきました。

奴隷貿易の歴史について

スペインは、奴隷貿易をする必要性がないです。

17世紀のヨーロッパは、農法によって牛と深耕技術で賄える生産力がありました。

つまり、奴隷と同等の農作業の効率化が達成できます。

しかし、砂糖を支持する奴隷制度派の資本家によって奴隷制度が深刻化しました。

特に黒人奴隷貿易は、砂糖と同様に儲けの大きな商売になりました。

 

植民地化した土地から人々を奪い去って、

別の地域で強制的に死ぬまで働かせる奴隷制度は人為的な策略です。

そして砂糖は、市場で販売する事で非常に利益率が高い商品です。

人間が砂糖を消費する度に需要が高まります。

つまり、供給量を確保する為に奴隷貿易を支持する資本家が集中しました。

 

砂糖はかなり収益率が高い作物です。

しかし、広大な土地と労働力が必要です。

南アフリカ大陸のインカとアステカは、スペインとポルトガルによって略奪されました。

甘い食べ物が好きなヨーロッパ人が精糖市場を開拓しました。

ジャマイカ、キューバ、ハイチ、グレナダなどの西インド諸島を

サトウキビの栽培や加工の最適な場所に指名しました。

 

奴隷貿易による利益は、莫大な融資と預金で銀行を支えました。

プランテーションの所有者は、アフリカ奴隷を購入する資金を融資しました。

●プランテーションは、欧米諸国の植民地であった国々が、

宗主国（植民地支配をしていた国です）に輸出する事を目的とした

作物を栽培する為に開発された大規模農園です。

 

ヨーロッパ商人は、精糖販売で利益を回収しました。

1600年、大西洋はイギリスの港湾都市、西アフリカ大陸の奴隷輸出港、

西インド諸島の砂糖積出港を結ぶ三角貿易が確立化しました。

1660年、バルバドスが世界一の砂糖生産地になりました。

1680年、イギリス商人は富と自由を手に入れました。

都市の自由化によって、イギリスのブリストル、

リヴァプール、ロンドンなどの主要港湾を管理しました。

 

イギリスのイングランドの工業地域は、銃、布、塩、アクセサリーなどを買い入れました。

西アフリカの現地商人へ出荷する為に奴隷貿易が盛んになりました。

食料や布などの商品を積んであった船倉庫が空になると、奴隷が積み込まれます。

当時は、西アフリカ大陸の奥地で捕えられたり、奴隷にされたアフリカ黒人を使用しました。

海に飛び込まない対策としてアフリカ黒人を互いに手枷足枷で繋げました。

 

アフリカ大陸と西インド諸島を結ぶ中間航路は、数ヶ月程度かかる航海です。

奴隷は、船のデッキ下に詰め込まれました。

劣悪環境で身動きする余裕がなく、お互いに身を寄せ合っていました。

航海を生き延びた奴隷は、かなり少ないです。

その後、悲惨な状態で生き残った奴隷は、プランテーションの所有者に売られます。

再び空になった船の倉庫に積荷を入れて、イギリスに向かいます。

具体例は、ラム酒、砂糖などです。

産業革命が始まる前は、砂糖がイギリスの主要な輸出物です。

当時のヨーロッパの貴族や富裕層は、紅茶、コーヒー、ココアを嗜みました。

つまり、砂糖をたくさん使用しました。

 

イギリスの産業革命によって、奴隷貿易による人的資源が急激に枯渇してしまいました。

奴隷の卸売り価格の上昇、アメリカ合衆国の農業の生産量増大による産物の価格低下、

現地生まれの奴隷も増加などによって、

植民地奴隷価格が原価高騰分を回収しにくくなりました。

奴隷貿易は、次第に縮小化していきました。

その後、独占的奴隷貿易は社会問題になりました。

奴隷解放運動が生じて、人道主義的や産業的見地からの反対を受けました。

1807年、イギリスが奴隷貿易を禁止しました。

 

1797年、フランス第1帝政の皇帝として活動していたNapoléon Bonaparte

（ナポレオン・ボナパルトです）さん率いるフランス軍が、

進撃してヴェネツィア共和国は解体しました。

1880年、ジャマイカが世界最大の砂糖輸出国になりました。

20世紀、キューバが砂糖の世界最大輸出国になりました。