貸借対照表について
会社の倒産リスクは、貸借対照表から分かります。
基本的に自己資本比率が50%(パーセントです)以上の場合は、財務状況が好調です。
そして自己資本比率が10%以下の場合は、財務状況が不調です。
しかし、株主の出資や粉飾による水増しなどによって、自己資本比率を保つ事があるので要注意です。
ちなみに自己資本比率は、純資産÷純資産×100です(会社の安定性です)。
流動比率は、流動資産÷流動負債×100です(事業の資金繰り性です)。
目次
賃借対照表について
貸借対照表は、会社の全財産を数値化したモノです(安全性です)。
別名は、バランスシートです(B/Sです)。
財産の中で返済義務がある負債が多い場合は、健全な会社ではないです。
負債+純資産=資産です。
つまり、資金調達が分かります。
①資産
会社の財産です。
具体例は現金、商品、有価証券、土地、建物、備品、工場などです。
負債と純資産を合わせた総額です。
②負債
会社の財産内で借りているお金です。
具体例は銀行からの借入金、買掛金、退職金の積立金などです。
返済性があるお金です。
③純資産
会社の財産内の資産です。
具体例は事業利益、株主からの出資金、自己資本などです。
返済性がないお金です。
固定資産と流動資産について
ワンイヤールールは、固定資産と流動資産を分ける基準です。
基準値は、1年間です。
①固定資産
●固定資産の場合は、流動資産以外の資産です。
●固定負債の場合は、1年を超えて返済予定のお金です。
ワンイヤールールは、適用外です。
②流動資産
●流動資産の場合は、使用する資産や回収予定の資産です。
●流動負債の場合は、1年以内に返済予定のお金です。
ワンイヤールールは、適用です。
固定資産について
固定資産は、1年以内に現金化できないモノです。
①有形固定資産
単体がある固定資産です。
具体例は土地、建物、機械などです。
②無形固定資産
実体がないですが、価値がある固定資産です。
具体例は商業権、特許権、ソフトウェアなどです。
③投資その他の資産
長期保有を目的に持っている固定資産です。
具体例は株券、債権などです。
ちなみに短期で売る有価証券は、当座資産に分類されます。
当座資産と棚卸資産とその他資産について
流動資産は、1年以内に現金化できるモノです。
①当座資産
現金化しやすい流動資産です。
具体例は現金、銀行預金、受取手形、売掛金などです。
ちなみに当座比率は、当座資産÷流動資産×100です。
②棚卸資産
在庫です。
具体例は商品、仕掛品、原材料などです。
③その他資産
当座資産と棚卸資産以外の流動資産です。
具体例は短期貸付金、繰越税金資産などです。
●受取手形は、商品の対価としての支払いが約束された手形です。
●売掛金は、未回収分の代金です。
●仕掛品は、製作段階の商品です。
●短期貸付金は、1年以内に返済予定の貸付金です。
●繰越税金資産は、税効果会計で1年以内に返ってくる予定の税金です。
固定負債について
固定負債は、1年超の返済可能な債務です。
①社債
1年以上で返済する固定負債です。
会社が発行する債券です。
投資家に買って貰う事で、一時的に資金調達ができます。
②長期借入金
1年以上で返済する固定負債です。
短期借入金よりも長く借りれます(安心感が高いです)。
③引当金
1年以上で返済する固定負債です。
将来の支出に備えて準備するお金です。
社員の退職金で有名です。
流動負債について
流動負債は、1年以内に返済する債務です。
①仕入債務
1年以内に返済する流動負債です(支払いの猶予です)。
具体例は買掛金、支払手形などです。
②短期借入金
1年以内に返済する流動負債です。
具体例は事業の運転資金などです。
●買掛金は、未払い分の代金です。
●支払手形は、商品の対価として支払いを約束された手形です。
純資産について
純資産は、返済する必要がないお金です。
①株主資本
株主の持分に相当する資産です。
具体例は資本金、事業利益、資本剰余金、利益剰余金などです。
②非支配株主持分
子会社の株内で親会社以外の配分です。
会社の持分が分かりやすいです。
③評価・換算差額等
会社が持っている有価証券の時価との差額です。
つまり、有価証券の購入時の価格と現時点での価格の差です。
●資本剰余金は、資本取引で得た金額で資本金に組み込んでいないお金です。
●利益剰余金は、会社が内部で積み上げたお金です。