メタンハイドレートについて
メタンハイドレートは、石油と同じ化石燃料です。
基本的に陸上や海底で動植物が堆積して分解されたメタンガスを発生させます。
そして、藻類やプランクトンなどの遺骨が沈降したモノも含まれます。
しかし、大陸棚近辺は強い海流があるので有機物が自然と流されてしまいます。
特に日本は、ユーラシア大陸によって大陸棚の境界に沿って海の谷間が生じています。
沈降した有機物は、集中して大量に泥と一緒に堆積していきます。
つまり、日本は深海に囲まれているので生成に適正しています。
目次
メタンハイドレートについて
メタンハイドレートは、氷状になった水分子の間にメタン分子が入り込んだ物質です。
メタン分子、炭酸ガスハイドレートは、二酸化炭素が中に入っています。
ちなみにハイドレートは、水分子が他の分子に取り囲んでできる化合物です。
①発生条件
温度が0℃(度です)、26気圧以上で水分子の中に入り込みます。
温度が10℃の場合は、76気圧以上で水分子の中に入り込みます。
水の中は、深度が10m(メートルです)増すごとに1気圧高くなります。
そして低緯度海域は、水温が10℃以下になる為には、水深1000m以下です。
つまり、約500m程度〜約1500m程度の水深がメタンハイドレートの生成に適しています。
②地球温暖化予防
メタンハイドレートは、海底に炭素を固定化しています。
地上に持ち出してエネルギー燃焼させると、二酸化炭素が発生します。
地球温暖化に繋がりますが、石油や石炭に比べると二酸化炭素の発生量が少ないです。
さらに、海底の温度変動が発生する事でメタンガスになります。
大気中に出ていくので、天然ガスと同等レベルに地球環境問題リスクが低いです。
メタンハイドレートの取り扱い方について
メタンハイドレートは、低温、高圧な状態が好まれています。
深い海底や陸上は、永久凍土層に存在する可能性があります。
そして日本は、西日本の太平洋側付近に多く占めています。
10兆m3(立方メートルです)程度のメタンハイドレードがあります。
つまり、天然ガスに換算すると約100年分に相当します。
その他には、カスピ海やバイカル湖などもメタンハイドレードがあります。
そして陸上は、シベリアやアラスカの永久凍土層、
カナダのマッケンジーデルタの永久凍土層です。
メタンハイドレートの採掘について
氷状の籠に入っているので、汲み上げる方法は同時に大量の水も一緒に汲み上げる事になります。
深海からの水の汲み上げ方は、現状ではコストが高いです。
しかし、加熱法(熱水循環法です)、減圧法、インヒビター圧入法があります。
①加熱法
二重構造の管を海底に差し込んで内管から熱水を注入して循環させます。
メタンハイドレートは、メタンガスになって放出されて回収します。
②減圧法
パイプ内を減圧して、同様にメタンハイドレートから放出させるメタンガスを回収します。
③インヒビター圧入法
インタヒビター(メタンハイドレートの安定条件を変化させる物質です)を送り込んで
メタンハイドレートから放出させるメタンガスを回収します。