マッチについて

人間が利用するほとんどのエネルギーは、火から得ています。

そして電気エネルギーは、発電機が回るタービンに蒸気が衝突する事で発生させています。

さらに上記を発生する装置であるボイラーは、燃料が燃えて出る熱です。

つまり、ほとんどのネルギーは火から誕生しています。

実は、無人島で火を発生させる事は困難です。

現代社会は、マッチ、ライター、ガスコンロなどで簡単に火を起こす事ができます。

目次

マッチについて

マッチは、細く短い軸の先端に発火性がある混合物(頭薬です)を付けた軸木(マッチ棒です)

と側薬を塗付した側面を摩擦させる事によって、発火させて火を発生する道具です。

 

江戸時代、火打石がありました。

火打石を打ち合わせて、飛び散る火花を

鉋屑(薄い木片です)に燃え移して火を起こしていました。

しかし、現実的に火を起こす事は技術や訓練が必要です。

マッチが誕生する前について

17世紀、リン(燐です)が発見されました。

燐は、発火温度の低いマッチの原料です。

19世紀、ヨーロッパでマッチを発明されました。

硫化アンモニア(Sb²S³です)と塩素酸カリウム(KCIO³です)を含んでいる

化学物質を混ぜて、混合物が燃え上がりました。

中身を取り出して擦る事で火が発生しました。

つまり、摩擦マッチの誕生です。

当時は火付きが悪く、火が付くと飛び散りました。

二酸化硫黄(SO²です)の悪臭も発生するのでマッチの原型です。

 

マッチを改良して黄燐マッチが誕生しました。

そして黄リンは、強い毒性と発火点が低いので取り扱いにくい物質です。

19世紀、発火点の低さを利用して発火剤に利用されました。

塩素酸カリウム、硫黄、摩擦剤としてガラス粉に活用しました。

さらに黄リンマッチは、火付きが良く、色々な場所で発火するマッチになりました。

しかし、毒性と様々な場所で擦っても発火する事が大きな課題になりました。

つまり、摩擦や衝撃によって発火するので、

温度上昇による自然発火で火災が生じやすくなります。

 

黄燐マッチの問題点は、製造中に黄リンを含んでいる上記を吸い込んだ工員が増加した事です。

つまり、燐中毒壊疽です。

●燐中毒壊疽は、19世紀〜20世紀初頭にかけて、マッチ工場の労働者に多発した職業病です。

安全性が高いマッチの誕生について

1845年、毒性がない赤みを帯びた赤リンが発見されました。

そして赤燐は、自然発火温度が高いです。
 
1855年、赤燐を使用した発火剤と燃焼剤を分離したマッチが誕生しました。

分離発火型マッチは、頭薬(塩素酸カリウム、硫黄、ガラス粉を練ったモノです)を

塗ったマッチ軸を赤燐が塗っている側薬(マッチ箱の外側です)に擦るだけで

発火する事が可能になりました。

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