パラゴムノキについて
tsubasahayashi1981年〜2003年、アフリカ大陸のサハラ砂漠以南で
約2000万人程度の人々がエイズによって、死亡しました。
2008年、約140万人程度が死亡しました。
そしてエイズ対策として、医学者が
マヤ文明やアステカ文明で利用されてきた素材（カフチュです）に着目しました。
つまり、感染症の予防や避妊などのゴム製コンドームが有効な手段になりました。
ちなみにエイズは、後天性免疫不全症候群です。
ヒト免疫不全ウイルス（HIVです）がリンパ球に感染すると、体内の免疫機能が低下します。
パラゴムノキについて
パラゴムノキは、トウダイグサ科パラゴムノキ属の常緑高木です。
基本的にゴムの木の幹を傷つけて得られる乳液は、天然ゴムの原料です。
原産地は、ブラジルのアマゾン川流域です。
南アメリカ古代文明時代、マヤ族はカフチュ（ゴムの木です）に注目しました。
粘着性があるので、足に塗る事で乾燥対策になりました。
そして、真菌感染症から皮膚を保護する目的で使用しました。
さらに乳白色の樹液（ラテックスです）を集めて、柔らかい粘土を付けます。
粘土が付いているラテックスを徐々に熱して固化します。
粘土型を洗い流して弾性ゴムの中空ボールの完成です。
つまり、ゴム製サッカーボールの原型です。
1867年、ゴム製タイヤを導入した自動車が初めて公道で走行しました。
ゴム需要が増大した事によって、ラテックス採取者はゴムの気自体を伐採しました。
天然ゴムの供給減になって、栽培品種化を行いました。
そしてイギリスのキュー王立植物園は、ブラジルに人を
派遣してゴムの樹の種子を持ち帰る事を依頼しました。
しかし、パラゴムノキは船積みしても枯死や発芽しないなどの困難な課題が残りました。
1876年、密輸任務を受けた探検家として活動していた
Henry Wickham（ヘンリー・ウィッカムです）さんが、
ゴム所有者を騙して、ブラジルからパラゴムノキの種子を密輸しました。
しかし、発芽した種子は5%（パーセントです）以下でした。
3000本のパラゴムノキの苗木は、原産地以外でゴムの木を育てた初めての事例です。
その後、セイロン（スリランカです）の近郊にある王位ペラデニヤ植物園に発送しました。
そして、2000本の苗木が定植しました。
さらに、インドネシアのジャワ島にある
ボゴール植物園やシンガポール植物園に送付されました。
1888年、発明家として活動していたJohn Boyd Dunlop（ジョン・ボイド・ダンロップです）
さんが、自転車用空気入りゴム製タイヤの特許を取得しました。
そしてゴムは、耐久性に優れています。
高々度へ飛ばす事や氷点下の温度も耐えます。
ちなみにゴム製航空機タイヤは、8回程度まで再生できます。
1903年、イギリスのクリスタル・パレスでモーターショーが開催しました。
新車全てにゴム製タイヤが導入していました。
その後、ゴムのゴールドラッシュが始まりました。
乳白色の菌を求めて、ブラジルの農民が小さな農地を放棄しました。
そして、野生のカフチュの樹液採取に向いました。
さらに先住民は、カフチュ以上に搾取されました。
●ゴールドラッシュは、新しく金が発見された地へ、
金脈を探し当てて一攫千金を狙う採掘者が殺到する事です。
徹底的にカフチュの樹液を搾り取られました。
ゴムの資本家は、川沿いに採取しやすい場所に
生えているゴムの木を半強制的に独占化しました。
そして先住民は、奴隷、殺害、追い出される事などの仕打ちを受けました。
特に女性は、売春に強いられました。
1910年、ゴムの需要が増加した事でゴム工場が活発化しました。
当時は、250万本以上の自動車用タイヤが利用されていました。
第2次世界大戦前時代、ドイツはスチレン・ブタジエンゴムを開発しました。
ゴム供給が不足したドイツは、石油化学製品やコールタールなどから
代替品である合成ゴムに莫大な投資をしました。
第2次世界大戦前時代、アメリカ合衆国は
軍事用としてスチレン・ブタジエンゴムを大量生産しました。
ちなみに当時は、ガスマスクで0.5kg（キログラムです）程度、
重爆撃機で800.0kg程度のゴムが必要です。
●コールタールは、石炭を熱分解して得る事ができる黒色液状の副産物です。
1990年、世界のゴムの3/4がタイヤの生産で占めました。
8億6000万本以上の自動車用タイヤが利用されました。
そして天然ゴムは、超音速航空機、避妊用具、
花火工場のスパーク防止仕様の床材など利用しました。
さらにゴムは、気体が浸透できないので電流に対する高い耐久性になりました。
つまり、高い摩擦抵抗を維持できます。
