地熱発電について
温水に恵まれた心身を癒し続ける温泉は、元気の源です。
泉源、泉質、効能などに優れている温泉旅館に訪れる人は多いです。
最近では温泉巡り、貸切温泉、露天風呂、日帰り温泉、混浴、立ち寄り湯などなどが人気ですね。
温泉、銭湯、名湯などでくつろげる場所は世界的に増えています。
特に温泉は、古くから多くの人々に愛されてきています。
観光温泉地だけではなく、治療温泉などの医療目的に利用されている事があります。
基本的に温泉は、地熱などで温められた地下水やボーリングを用いて人工的な手法などで湧き出てきます。
地熱を利用した方法が他にもあります。
目次
①地熱発電について
地熱発電は、地熱を利用して発電する方法です。
これは、地中深くから取り出した熱水や蒸気によってタービンを回転させます。
現在は、火山活動によって熱源を生み出しています。
ちなみに、熱源は熱を供給する源です。
火山内にあるマグマ溜まりによって地下水が加熱されます。
加熱された水は、地熱貯留層に蓄えられます。
ここで蓄えられた熱水や蒸気を利用してエネルギーに変換します。
地熱発電は2種類に分類されます。
●フラッシュ式…蒸気をタービンを回転させて発電します。
地熱貯留層から熱水や蒸気を取り出します。
取り出した熱水は使用後に還元井に戻して、蒸気はタービン先に送ります。
還元井は、使用済みの熱水や使用後の蒸気を地下へ戻すための井戸です。
そして、再び地熱によって温められます。
●バイナリー式…気体をタービンを回転させて発電します。
地熱貯留層から熱水や蒸気を取り出します。
取り出した熱水や蒸気は、低沸点媒体に変換して蒸気化します。
その媒体蒸気を利用してタービンを回転させて発電します。
発電後は、冷却して液体化させます。
液体後に再び発電に利用されます。
加熱に使用した熱水や蒸気は、還元井に戻します。
そして、再び地熱によって温められます。
②地熱利用発電について
地熱発電は、熱エネルギーを活用する事で24時間体制で発電できます。
発電で使用された高温の熱水や蒸気は、暖房や農業用ハウスなどに利用できます。
最近では、温泉を利用した温泉熱発電が実用化が進められています。
お湯や廃熱を有効活用できる事が地球環境問題への対策として考えられています。
海外などで多く普及されている地中熱利用システムがあります。
地中熱利用システムは、かなり注目されている分野です。
これは省エネ効果、天候変動に左右されない安定性、節電効果、地震対応などがあります。
ちなみに、別名は地中熱利用ヒートポンプシステムです。
地中熱利用ヒートポンプシステムは、温度の低い場所から温度の高い場所へ熱を移動させるシステムです。
これは安定供給、ヒートアイランド現象対策、二酸化炭素の排出量を削減などです。
ヒートポンプは、少ないエネルギーで熱を収集して大きな熱エネルギーに変換する事です。
ヒートアイランド現象は、都市部を中心に気温が周辺の郊外部と比べて高温な状態の事です。
給湯器、冷蔵庫、エアコン、洗濯乾燥機、医療施設、宿泊施設、学校などで利用されています。
有名な利用例は、2012年に開業した東京スカイツリーです。
地中熱利用システムの地域冷暖房システムが導入されています。
③温泉について
温泉は、地中から湯が沸き出ている状態です。
さらに、温泉法によって定義されている温泉条件に適している事が重要です。
温泉法は、1948年に制定された温泉に関する法律です。
●摂氏25℃以上です。
これは、泉源から採取時点の温度です。
●特定成分の対象先が1つ以上の規定値を超えている状態です。
具体的な対象先は水素イオン、リチウムイオン、バリウムイオン、ラドンなどです。
④地熱発電の問題点について
地熱発電は、季節変化に影響が受けにくいです。
そして、時間帯への拘束が無制限です。
地熱発電の問題点についてです。
●立地問題…有力候補先が国立公園や自然保護などに指定されている場合があります。
●建設費用のコスト…地質調査などの初期費用が必要です。
その他にもあります。
知名度を上げて、効率の良い手法を生み出す事が大きな課題ですね。