仮想サーバーの基礎知識【初心者講座〜上級者講座】
クラウドサービスの代表例である仮想サーバーは、
ハードウェアリソース(物理サーバーのメモリやストレージなどです)を、
ソフトウェアによって論理的に分割して利用できます。
つまり、お客様の要求に応じて、作成・起動・停止・削除などができます。
様々な機能を組み合わせる事で、小規模から大規模まで、
システムを柔軟に構築する事が可能です。
ちなみに、主にクラウドサービスであるIaaSやPaaSとして提供されています。
目次
仮想サーバーについて
仮想サーバーは、1台の物理サーバーを論理的に分割して、
CPUやメモリなどのリソースを割り当てたモノです。
大きな特徴は、停止・再起動・削除などのポータル画面から手軽に行えます。
AWS(Amazon Web Servicesです)のEC2(Elastic Compute Cloudです)が有名です。
そして各の仮想サーバーは、物理サーバーと同様に個々のOS(オペレーション・システムです)や
アプリケーションを動作させる事ができます。
しかし、ハードウェアをエミュレーションする仕組み上では、
仮想化していないサーバーよりもパフォーマンスが低下してしまいます。
さらに仮想サーバーは、セルフサービスのポータル画面から設定後、
約数分後程度で起動できます。
利用状況に応じて、柔軟に仮想サーバーのリソースを変更する事ができます。
基本的に起動ディスクとしてルートディスクが割り当てられています。
必要に応じて、追加で接続するデバイスを選択できます。
OSを含んだ仮想サーバーのソフトウェアはテンプレートとして用意されています。
具体例はMicrosoft Windows Server、Ubuntu、CentOSなどです。
仮想サーバーの始め方について
①仮想サーバーを作成する地域(リージョンです)を選択します。
通常は自社から1番近い地域を選びます。
自社から遠い地域を選ぶと、ネットワークの遅延が問題になる事があります。
②仮想サーバーに接続する為のアクセスキーを作成する。
アクセスする為のファイルを用意します。
③仮想サーバーへの接続を許可する通信の種類を設定する。
サーバーに入ってくる通信とサーバーから出ていく通信は、
許可する通信の種類を設定します(ファイヤウォール設定です)。
④利用するOS(基盤です)とルートディスク(HDDやSSDなどです)を選択します。
主なOSはWindows、Linuxなどです。
⑤利用する仮想サーバーのスペックを選択します。
必要なCPUやメモリを持った仮想サーバーを選びます。
⑥利用する仮想サーバーの詳細設定をする。
仮想サーバーを起動させるゾーンやネットワークの設定などをします。
⑦追加ディスクを選択します。
仮想サーバーに追加で接続するストレージを選びます。
⑧設定した内容で仮想サーバーを作成して起動します。
仮想サーバーのオプション機能について
●リージョン…仮想サーバーの利用事に地理的に離れた独立したロケーションです。
●ゾーン…仮想サーバーの利用事に同一のリージョン内で独立したロケーションです。
●ロードバランサー…外部からのアクセスを通信データ量などの条件に応じて、
複数の仮想サーバー振り分ける機能です。
通信の負荷を分散する事で、
大量のアクセスに対応する事ができるシステムを簡単に構築ができます。
●オートスケール…外部からの通信データ量による負荷に応じて、
自動的に仮想サーバーの台数を増減させる機能です。
突発的に大量のアクセスが集中した時にサーバーの台数を増やして対応します。
アクセスが減少したらサーバーの台数を減らす事で余分なコストカットが可能です。
●定期スナップショット…手動や利用者が設定した時間に、
仮想サーバーのディスクのバックアップを自動で取得して複製を作成できます。