石油精製の基礎知識【初心者講座~上級者講座】

気体、液体、固体が世界を包み込んでいます。

そして21世紀は、液体の影響力が飛躍化しています。

エネルギーや植動物の生命線である水や原油を精製して大量生産を生み出す石油が代表格です。

さらに石油精製は、地球の限りある資源を利用して様々な用途に応用されています。

ちなみに、小さな資源が大きな力を得る事が証明された良い事例です。

目次

石油精製の基礎知識について

石油精製は、原油を精製して様々な製品を製造する工程技術です。

そして原油は、油田から採掘した精製されていない石油です(鉱物資源です)。

さらに石油は、炭化水素を主成分とした油です(化石燃料エネルギーです)。

ちなみに炭素水素は、炭素原子と水素原子を化合した化合物です。

 

●常圧蒸留装置…原油に含まれている様々な物質を分離させる為の装置です。

製油所の重要施設です。

基本的に処理能力で製油所を判別しています。

 

●バレル…ヤード・ポンド法で液体の体積を表す単位です。

原油や石油関連の計量や売買などの基準値として利用されています。

主な用途先は燃料油、石油化学製品などです。

石油精製の工場見学について

①原油の蒸留

原油は、主成分である炭素水素化合物で構成されています。

海底のパイプラインを利用して、原油を製油所のタンクに運ばれます。

加熱炉で原油を加熱して、常圧蒸留装置に入れます。

加熱した原油を沸点差を利用して各留分に順次分離していきます。

ちなみに、沸点の低い石油ガス留分から高い残油留分まで対応しています。

 

②ベースオイルを作ります。

2次精製を行って、他の留分と混合して製品に加工していきます。

硫黄や有害物質などを取り除く工程を行なっています。

粘土や成分によって分類してベースオイルを精製します。

 

③混合と充鎮

用途に合わせて、ベースオイルや添加剤を混ぜ合わせます。

容器に充填して、タンクローリーなどで出荷して完成です。

石油精製の紹介について

石油製品 主な石油精製手段 主な用途
重油 直接重油脱硫装置 工場や発電所の燃料
アスファルト 直接重油脱硫装置 道路の舗装
硫黄 ナフサ水素化脱硫装置 肥料や薬品の原料
潤滑油 減圧蒸留装置、潤滑油精製装置 エンジンや機械の燃料
プロピレン 減圧軽油水素化脱硫装置、流動接触分解装置 合成繊維や石油化学製品の原料
軽油 減圧軽油水素化脱硫装置、流動接触分解装置 バスやトラックの燃料
灯油 軽油深度脱硫装置 ストーブの燃料
ジェット燃料 軽油深度脱硫装置 ジェット機の燃料
ガソリン ナフサ水素化脱硫装置、接触改質装置、
脱ベンゼン装置
自動車の燃料
ナフサ 常圧蒸留装置 石油化学の原料
LPガス ガス回収装置 家庭向けのガスコンロ

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