原子力発電の仕組みについて

産業革命以後、電力需要が高まっていきました。

電力発電による環境問題が注視されて、クリーンな発電所として原子力発電所が開発されました。

1950年、原子力事故の危険性は検討されていましたが、

発電量と公害の少なさによって急速に建設が進められた。

しかし、原子力事故が発生した場合の放射能汚染等の被害が大きいです。

さらに他の発電所と比較すると、一般的な公害の原因に繋がる物質は少ないです。

ちなみに発電後は、様々な放射性廃棄物が生じます。

目次

原子力発電の仕組みについて

原子力発電は、核燃料を活用してエネルギーを生成する装置です。

別名は、原発、核発電所です。

大きな特徴は、 他の発電施設の規模に対して発電量は大きく、

自然現象に左右されない安定した送電が可能です。

原子炉の中でウランやプルトニウムなどが核分裂を持続的に連鎖反応的に進行させて

核分裂反応によって発生するエネルギーを熱エネルギーの形で取り出して

蒸気タービン(羽根車です)を回転させて発電を行う発電所です。

 

原子炉内で核分裂や核融合によってエネルギーを発生させます。

現在は、核分裂を利用しています。

そして核燃料物質は、ウラン(Uです)235やプルトニウム(Puです)239が多いです。

 

原子炉内で燃料であるうらん235と分裂を起こさせる中性子があります。

ウラン235の原子核が中性子を吸収すると、複合核になります。

しかし、複合核は不安定なので

質量90程度のクリプトン(Krです)やストロンチウム(Srです)などの元素を

質量140程度のキセノン(Xeです)やセシウム(Csです)などの元素に分裂します。

つまり、核エネルギーと余分な中性子を放出します。

原子力発電所は、核エネルギーとして多くの用途に使用されます。

 

ちなみに反応で生じた中性子は、

核分裂を起こす際も利用されるので連鎖反応を起こす事ができます。

核反応による中性子は、速度が速いので次の反応を起こす確率が低いです。

原子炉内では、中性子の速度を落とす減速材を利用します。

ちなみに、原子炉内に生じた熱エネルギーを取り出す冷却材も必要です。

原子力発電について

①核分裂でエネルギーを生成します。

減速材や冷却材を投与します。

 

②熱エネルギーを持った冷却材がボイラー内の水を温めます。

 

③ボイラーで発生した蒸気が蒸気タービンを回して発電します。

核燃料について

核燃料は、1回分裂で約200MeV(メガエレクトロンボルトです)のエネルギーが放出されます。

ウラン同重量の場合は、黒鉛の約255万倍、石油の182万倍、水素の約57万倍です。

ウラン同体積の場合は、水素の約1億5000万倍、石油の3900万倍、黒鉛の約2200万倍です。

ちなみにグラファイトは固体、石油は液体(常温状態です)、水素は気体です。

つまり、ウランは小さな燃料から膨大なエネルギーを取り出す事ができます。

核燃料名 1gで発生する熱量 1cm3で発生する熱量
ウラン 82000000KJ 156000000KJ
水素 142.9KJ 10.1KJ(液化水素です)
石油 45.0KJ 40.5KJ
黒鉛v 32.2KJ 72.5KJ

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