世界の債券市場について

日本は、国債を中心とした債券市場です。

実は、世界的に特殊な状態です。

外債を直接購入しなくても、外資を組み込んだ投資信託が多いです。

海外の債券市場を把握する事で投資対象の幅が広がります。

つまり、直接投資だけではなく、間接投資も視野に入れておく必要があります。

目次

アメリカ合衆国の債券市場について

アメリカ合衆国は、債券市場規模が世界一です。

基軸通貨である米ドルの発行体です。

つまり、世界で最も流動生が高い国債市場です。

 

国債、社債、モーゲージ債(住宅ローン債権を担保として発行する金融商品です)などが

幅広く取引しているので、流動性が高いです。

そして、海外投資家が多いので機関投資家の主戦場です。

特に米国10年債は、債権市場の基準値として有名です。

ファンドマネージャーや機関投資家が値動きに凄く敏感に注目しています。

 

様々な企業が債権市場を通じて、資金調達をしています。

高格付けで低金利の優良企業の債券、

低格付けで高金利の信用リスクが高い債券などの幅広い投資対象が多いです。

 

そして海外で発行している円建て債券は、為替リスクの影響を受けない外債です。

一般的に国内債券よりも外貨建債券の方が高金利です。

海外の発行体は、投資家から低金利の円で資金調達ができます。

日本の発行体は、国内よりも発行手続きが簡単で発行コストが削減できます。

金融規制が緩いので自由な金融商品の設計も可能です。

●円建て債券は、低金利が多く、為替リスクがないので

決まった額で利金や償還金を受ける事ができます。

●外貨建て債券は、高金利が多く、為替変動によって

為替差益を得る事があります(円高時は為替差損が生じる場合があります)。

欧州の債券市場について

欧州国債発行残高第1位は、ドイツです。

特にドイツ国債は、欧州連合(EUです)の国債の基準値として有名です。

そして欧州国債発行残高第2位は、イギリスです。

最近は、欧州連合から離脱しました(ブレグジットです)。

 

欧州債券市場は、国債と政府機関債が占める割合が非常に大きいです。

企業が発行体である事業債市場の構成比率が低いですが、

ユーロ導入後は急速に拡大しています。

基本的に通貨であるユーロを採用している国は、全てユーロ建てで債券を発行しています。

つまり、EU内のリスクが分かりやすくなっています。

財政的に優秀であるドイツ国債と債券信用リスクが高いギリシャ国債は、

明らかに債券利回りの差が生じています。

 

しかし、ユーロ建ての国債は、一蓮托生があります。

ギリシャ危機が発生した時は、ドイツ国債も影響を受けて債券価格が下がりました。

つまり、同じユーロ建てでも国債の格付けは大きく異なります。

欧州の債券ランキングについて

①ドイツ

欧州の中で1番信用性が高い国債です。

基本的な格付けは、AAAです。

 

②ルクセンブルク

基本的な格付けは、AAAです。

 

③オーストリア

基本的な格付けは、AA+です。

 

④フィンランド

基本的な格付けは、AA+です。

 

⑤フランス

基本的な格付けは、AAです。

 

⑥アイルランド

基本的な格付けは、AA-です。

 

⑦スペイン

基本的な格付けは、Aです。

 

⑧ポルトガル

基本的な格付けは、BBBです。

債券信用リスクが標準値です。

 

⑨イタリア

基本的な格付けは、BBBです。

 

⑩ギリシャ

基本的な格付けは、BB+です。

債券信用リスクが高いです。

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