チェルノブイリ原子力発電所事故について
1986年04月26日、ソ連(ロシア連邦です)が開発したRBMK型の原子炉で事故が起こりました。
原子力発電所で特殊な実験が行われました。
しかし、原子炉運転員の数重の規制違反、
原子炉の特殊性(放射性物質を閉じ込める格納容器がない事です)などによって
被害を拡大しました。
ちなみにRBMK型の原子炉は、黒鉛減速沸騰軽水圧力管型原子炉です。
核分裂反応によって生じた熱エネルギーを軽水を沸騰させる事で取り出す原子炉です。
目次
チェルノブイリ原子力発電所事故について
チェルノブイリ原子力発電所事故は、史上最大の原発事故です。
1986年04月26日にソビエト社会主義共和国連邦(ソ連です)、
ウクライナ・ソビエト社会主義共和国の
チェルノブイリ原子力発電所4号炉で発生した原子力事故です。
放射性物質によって100km(キロメートルです)以上の被害が引き起こりました。
原子炉の出力が定格の約100倍に達する事で核燃料を溶融します。
溶融した核燃料が冷却水と接する事によって、水蒸気爆発を起こしました。
つまり、大量の放射性物質を放出しました。
ちなみに放射性物質は、ヨーロッパ諸国にまで達して広大な範囲で放射能汚染が発生しました。
原子炉では、高温になった黒鉛が飛散した事で火災が起こりました。
火災の消火作業で放射線に被曝した33名が犠牲になりました。
その後、ヘリコプターによって鉛や土砂などの投下して放射線を取り除く作業が行われました。
現在は、原子炉部分がコンクリートで閉じ込められています。
チェルノブイリ原子力発電所事故の原因について
①原子炉運転員の教育不足です。
②制御棒の設計欠格です。
③特殊な運転の制御不能です。
④実験による安全装置の無効化です。
⑤不安定な原子炉で低出力運転を続けた事です。
当時は、タービン発電機の慣性回転を利用して
原子力発電所内用電源を確保する実験を行っていました。
RBMK型の原子炉は、外部電源を喪失した場合に非常用発電機の起動から
循環水ポンプが必要な電力が得られるまで不足するポンプ用電力のギャップを埋めて、
炉心の冷却を維持する必要があります。
しかし、非常用電源立ち上げまでのギャップ埋めテストは成功しませんでした。
さらにテスト中は、非常用炉心冷却装置(ECCSです)を無効化していた事がありました。
チェルノブイリ原子力発電所4号炉は、ECCSの作動時に
慣性発電を利用する設計になっていましたが、
試験せずに1983年12月に発電を開始した事で原発事故に繋がりました。