仕組債について
仕組債は、元々投資家のニーズ(需要です)に合わせたオーダーメイド式金融商品でした。
つまり、投資信託と同様に証券会社が各条件を事前に決めています。
そして、個人投資家向けに販売している金融商品もあります。
一般的にオーダーメイド式仕組債は、5000万円以上の投資金額が多いです。
ちなみに、証券会社によって手数料が大きく異なります。
目次
仕組債について
仕組債は、一般的な債券にデリバティブを組み込んだ債券です。
償還期日、償還金額、利回りなどが変動する債券です。
大きな特徴は、高い利回りです。
投資家の注目度が高いですが、ハイリスク・ハイリターンです。
ちなみにデリバティブは、金融派生商品です。
ほとんどの仕組債は、オプション取引が組み込んでいます。
つまり、仕組債を購入する投資家はオプションの売り手です。
債券の金利にオプション料金が上乗せしているので、高い利回りになりやすいです。
しかし、相場と商品設計によって仕組債の購入者は投資金額を失うリスクもあります。
①オーダーメイド式仕組債
投資金額は、基本的に5000万円以上です。
機関投資家→証券会社Aor証券会社Bor証券会社Cです(個別に条件交渉をします)。
②個人投資家式仕組債
投資金額は、基本的に100万円以上です。
証券会社→個人投資家です(金融商品によって早期償還があります)。
満期と利率は、不確定が多いです。
一般的な利率は、1%(パーセントです)程度〜8%程度です。
仕組債の償還について
仕組債は、主にEB債、クレジットリンク債、リンク債、
パワー・リバース・デュアルカレンシー債(PRDCです)などがあります。
EB債は、投資資金が株式に転換して償還する可能性がある債券です。
別名は、Exchangeable Bond、他社株転換可能債です。
株価が事前に決められた価格以上の場合は、現金で償還します。
株価が事前に決められた価格未満の場合は、株式で償還します。
株価が一定価格を上回った時点で現金で早期償還します(ノックアウトです)。
株価が決まった価格を下回った場合は、満期に株式で償還します(ノックインです)。
具体例は、行使価格が5000円、ノックイン価格が4000円、ノックアウト価格が6000円、
投資期間が2年、利回り5%とします。
基本的に年利5%の金利を2年間受け取って、償還日に投資資金の元本を受け取ります。
●ノックアウトが発生した場合は、早期償還します。
投資元本の返済やノッアウト時点までの金利相当額を受け取ります。
●ノックインが発生した場合は、金利相当額を受け取ります。
しかし、償還時は株式で返済されます。
つまり、実際の株価がノックイン価格と乖離すると、損失が大きくなります。
仕組債の利回りが高い理由について
投資家は、オプション料金が含まれている高い金利を受ける事が可能です。
しかし、条件次第で大きな損失になる可能性もあります。
①オプションの買い手
証券会社→オプション料金【具体例として14%とします】→金融機関→
オプション料金(オプション料金の差額6%で儲けます)【具体例として8%とします】→
発行体→仕組債の購入、オプション料金(オプションを組み込んだ仕組債を投資家に売ります)
【具体例として8%とします】→投資家です
(オプション料金が上乗せしているので利回りが高いです)
しかし、オプションが行使すると、元本割れリスクがあります。
②オプションの売り手
投資家→オプション売却→発行体→投資家から購入したオプションを売却→
金融機関→発行体から購入したオプションを売却→証券会社です。