直毛と癖毛について
思春期に髪の癖が強い天然パーマに悩んでいる人が一定数います・・・
基本的に髪の毛は、遺伝子によって髪の特徴を決定付けしています。
そして髪の毛の太さは、一般的に0.03mm(ミリメートルです)程度〜0.1mm程度です。
さらに癖毛は、正確に遺伝を証明した結果がないです。
つまり、癖毛が遺伝する事が巷で言われていますが決定的な根拠がないのが現状です。
目次
直毛と癖毛について
直毛は、髪の毛1本1本にうねりが無く、真っすぐに生えている髪の事です。
癖毛は、毛髪が縮れている事です(真っすぐに生えていない髪です)。
髪の毛の断面図は、1番内側にメデュラ、外側にコルテックスが束になって並んでいます。
そして周辺は、キューティクルが鱗状に覆っています。
●メデュラは、髪の毛の中心部位です。
柔らかいタンパク質による網目状や多孔質構造です。
ダメージを受けると、多孔質構造の割合が増加します。
膨潤や収縮する際の緩衝空間や大きな空洞がある動物の毛は断熱効果などに担っています。
●コルテックスは、メラニン色素の度合いで髪の色が決まります。
コルテックス細胞が縦状に繋がって形成しています。
毛髪の構造の85%(パーセントです)程度〜90%程度を占めている髪の主成分です。
主にタンパク質で作られたフィブリル(ケラチン線維です)の集合体と
隙間を充たすマトリックス(間充物質です)で形成しています。
●キューティクルは、たんぱく質が角質化して鱗状に重なっている組織です。
髪の毛の内部を保護して、鱗状に4枚程度〜10枚程度重なって髪の表面を形成しています。
つまり、髪の毛のツヤに繋がります。
●メラニン色素は、肌や髪の毛に沈着して有害な紫外線から体を守る役割があります。
髪のダメージや加齢によって、癖毛やうねりが強くなっていきます。
癖毛について
癖毛は、コルテックス細胞の偏りによって生成します。
コルテックスは、たんぱく質の違いでパラ細胞やオルト細胞に分類されます。
①パラ細胞
繊維が真っ直ぐに並んでいます(繊維が平行に並んでいます)。
水分を吸収しにくいです。
②オルト細胞
繊維が捻れて並んでいます(繊維が捻れて並んでいます)。
水分を吸収しやすいです。
直毛は、パラ細胞とオルト細胞が均等に
バランス良く配置されているので大きな偏りがほとんどないです。
しかし、癖毛はうねり(曲がった部位です)の外側にオルト細胞が多く、
内側にパラ細胞が多いです(水分を吸収しやすいオルト細胞が多い方に膨らんでいきます)。
つまり、パラ細胞とオルト細胞が不均等で偏って分布しています。
ちなみに毛根が真っ直ぐでも細胞分布が偏っていると、曲がります。
癖が強い人の場合は、毛根の形状自体が曲がっています。