スチール缶について
飲料缶や食料缶などで馴染みのあるスチール缶は、鉄製品として再資源化ができます。
そして飲料缶は、ペットボトルにとって代わって消費量は減っています。
さらに、1991年04月26日に制定された資源有効利用促進法の規定に基づいています。
一般缶マーク、飲料缶マーク、18リットル缶マークがあります。
ちなみに資源の有効な利用の促進に関する法律(リサイクル法です)は、
資源が大量使用や大量廃棄される事に抑制して、リサイクルによる資源の有効利用の促進を図る為の法律です。
目次
スチール缶について
スチール缶は、鉄の合金を材料として製造された缶です。
具体例は食品の缶詰、飲料用の缶詰、業務用の塗料などです。
大きな特徴は、磁石にくっつく性質があります。
磁力選別機を利用すると大量・簡単・自動的に選別する事ができます。
スチール缶スクラップを再利用する事で、省エネルギー効果は大きくなります。
ちなみに約90万世帯の年間電力使用量に相当するエネルギーを節約する事が可能になります。
CO2(二酸化炭素です)排出量に換算した場合は、約80%の削減率になって、
約43万世帯の年間排出量の削減に期待できます。
そしてスチール缶は、アルミ缶と同様に回収やリサイクルのルートが確立化されてきています。
アルミ缶は、アルミニウムを材料として製造された缶です。
2000年に施行された容器包装リサイクル法によって、再商品化義務の対象になっていません。
資源有効利用法による指定表示製品としてスチール缶の表示が義務付けられています。
さらに鉄は、橋やビルなどの建設資材として利用されています。
自動車、鉄道、家電製品などの身近な製品に使用されています。
スチール缶のリサイクル方法について
スチール缶のリサイクル率は、ペットボトルやアルミ缶よりも高いです。
自治体によって分別回収される家庭排出分と事業等から排出分を合わせて、
スチール缶は缶スクラップとして再資源化施設でプレス処理がされます。
プレスは、スチール缶を保管しやすく、選びやすくする為の処理です。
ちなみに建設材料や鉄筋棒鋼などを製造している電炉メーカーは、
全国に約75ヶ所の製鉄所で行われています(厳重な規格が設けられています)。
しかし、飲み残しなどの内容物も密閉されてしまうので、最も品質が劣るモ問題が生じます。
さらにスチール缶のほとんどは、プルを開けやすくする為にふた部分に鉄よりもアルミニウムを採用されています。
鉄より比重の軽いアルミニウムは、溶解時に分解されて鉄の溶解を促進する効果があります。
再利用されたスチール缶は機械、建設材料、自動車、家電などに利用されます。
スチール缶のリサイクルの手順についてです。
再資源化施設→鉄スクラップヤード→電気炉→加熱・圧延・冷却です。
再資源化施設…磁石にくっつく特性を利用して、磁力選別機でスチール缶をアルミ缶などと分別します。
選別されたスチール缶は、プレス機で規定の大きさや形に成形圧縮されます。
鉄スクラップヤード…再資源化施設で加工されたスチール缶スクラップは、
電炉メーカーの鉄スクラップヤードに運ばれます。
そして、Cスクラップ(スクラップの最下級です)として検収や保管されます。
電気炉…鉄欣や副原料などと配合されて、他の鉄スクラップともに電気炉に投入されます。
電気のアーク熱(約1600度です)で溶解や精錬されて鋼になります。
溶けた鋼は、一定の長方形に固められてビレット(鋼塊です)になります。
加熱・圧延・冷却…圧延する為に再び加熱します。
ビレットは何台モノ圧延機で延ばされて、強度を増しながら棒状に成形されます。
圧延された棒鋼は、冷却台でゆっくり冷やされて強度を増やして様々な長さに切断します。
その後、用途に応じて出荷されます。