ロケットエンジンとジェットエンジンについて
ミサイルのエンジンは、ジェットエンジンとロケットエンジンに分類されます。
基本的にエンジンの後端部位にノズル(ガスの噴射口です)があります。
1km/毎秒(キロメートル毎秒です)程度〜3km/秒程度の超音波の燃焼ガスを噴射します。
そしてロケットエンジンは、宇宙まで飛ぶ事ができます。
さらにジェットエンジンは、空気がある大気中だけしか飛べないです。
ちなみにニュートンの第3法則(作用・反作用の法則です)によって、
反動でミサイルに推進力が発生して飛ぶ事が可能です。
目次
ジェットエンジンについて
ジェットエンジンは、長距離飛行が必要です。
亜音速飛行なので、低空で長距離飛行します。
移動速度が遅い艦船、固定した目標(地上施設です)を
攻撃する巡航ミサイルに採用されています。
先端部位から空気を取り入れて圧縮機で高圧にしてから燃料と混ぜて燃焼します。
大きなエンジンの推力は、ロケットエンジンよりも小さいです。
自動車のエンジンと同様に、空気を吸い込んで燃料を燃やして高温ガス・高圧ガスを作ります。
酸素を大気中から取り入れるジェットエンジンは、燃料しか持ち込まないです。
つまり、燃費が良いエンジンです。
ロケットエンジンについて
ロケットエンジンは、空気がなくても飛行できます。
自前の酸素と燃料を無理矢理にでも燃やす事ができるからです。
小さなエンジンで大きな推力が発生できます。
つまり、大気中を飛ぶミサイルは音速の3倍程度〜4倍程度まで容易に加速できます。
一般的には、目標ラインにできるだけ速く到達する事が効率的です。
ミサイルの95%(パーセントです)は、ロケットエンジンを採用しています。
空気の代わりに酸素を自前で持って飛んでいきます。
酸素を持っていくので、タンクが大きくなって燃費が悪くなりがちです。
ノズルから噴射するガス流速を多くする事によって、推力を増大できます。
つまり、燃焼室の圧力や温度を高くする必要があります。
ロケットエンジンは、推進薬の性能に依存します。
ニュートンの第3法則について
物体Aが物体Bに力を作用すると、反対方向に同じ力を物体Bが物体Aに作用します。
ニュートン力学は、物理学者として活動していたIsaac Newton
(アイザック・ニュートンです)さんが発見した法則です。
ちなみに第1法則は、慣性の法則です。
物体は外部から力を加えられない限り、静止している物体は静止状態を続けて、
運動している物体が等速直線運動を続けます。
第2法則は、運動の法則です。
物体に力が働く時、物体に力と同じ向きの加速度が生じて、
加速度の大きさが力の大きさに比例して物体の質量に反比例します。