プラズマテレビについて

小さな蛍光灯が敷き詰められたプラズマテレビは、

通常の蛍光灯よりも高速表示法やガス種などが異なります。

1964年、アメリカ合衆国のイリノイ大学で表示法が開発されました。

当時は、プラズマ放電(ネオンです)のオレンジ色を利用したモノクロ表示装置で

電光掲示板として注目度が低い状態でした。

しかし、1989年に3色カラーからフルカラーへ発展していきました。

1995年、急速に人気を博しました。

目次

プラズマテレビについて

プラズマテレビは、自発光型のディスプレイ・テレビです。

大きな特徴は、視野角が広い事です。

 

水銀に代わる紫外線を出す気体としてキセノンが採用されました。

そしてキセノンは、プラズマの色(可視光です)が薄いです。

プラズマからの可視光が色調を邪魔しない事が重要です。

触媒作用のガスをネオンやヘリウムにします。

 

さらにプラズマ放電による発光を利用した

ディスプレイ(Plasma Display Panelです)があります。

極小の放電セル内のキセノン-ネオン混合プラズマ【電極を備えた2枚のガラス基板の間に

ネオン(Neです)とキセノン(Xeです)の混合ガスを封入します】から

可視光の輝線とリモコンの誤動作の原因に繋がる赤外線は、フィルターでカットされます。

キセノンを出す波長147.0nm(ナノメートルです)の紫外線は、

3原色(RGBです)それぞれに塗り分けられた蛍光体を光速に光らせます。

つまり、プラズマテレビはプラズマの光の色ではなく

プラズマからの紫外線んい光らせている蛍光体の色です。

 

発光領域が微小であるプラズマテレビの放電電力に対する紫外線放出割合は、

蛍光灯と比較すると少ないです。

蛍光体の発光を見やすくする為に、セルの背面に蛍光体が塗っていて

プラズマの背後の色絵を見ます。

つまり、紫外線が当たっている部分を直接見る事ができて

蛍光体の表面積を増加させる事もできます(輝度を上げられます)。

ちなみに蛍光灯は、蛍光体の背面から紫外線が当たります

プラズマテレビの仕組みについて

電極は、Indium Tin Oxide(インジウムスズ酸化物です)を利用しています。

しかし、ITOは抵抗が大きいので細いバス電極(金属線です)を並列で導入しています。

1つのセルにつき2枚の電極がパネル前面にあります。

透明なのでRGBの蛍光体を電極越しで見えます。

そして紫外線は、離れていても届きます。

プラズマの存在領域をパネル前面に局在して蛍光体から引き離す事ができます。

蛍光体の劣化が抑制が可能です。

 

プラズマテレビの制御は、プラズマの

一定電圧(火花電圧です)以上になる事で生成されません。

しかし、一旦生成されると低い電圧で維持されます(放電維持電圧です)。

光速にプラズマセルの底にアドレス電極を設けて、

パネル前面の放電電極に放電開始電圧よりも低く、

放電維持電圧より高い交流電圧を印加した状態でアドレス電極の電圧を重畳させます。

つまり、電圧を制御できます。

 

プラズマテレビは、1秒間に数十万回もプラズマをパルス的に生成できます。

1TVフィールド(16.7ミリ秒です)の間のパルス数で階調表示ができます。

ちなみに1ミリ秒は、1/1000秒です。

ブラウン管テレビの場合は、電子ビームの強度の制御で中間階調ができます。

画面に高い運動エネルギーの電子ビームを光速に走査してRGBの蛍光体を光らせます。

しかし、奥行きが必要です。

地磁気によるボケやちらつきの原因に繋がります。

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