重農主義について

フランス医師として活動していたFrançois Quesnay（フランソワ・ケネーです）さんは、

重農主義者の有名人です。

1749年、宮廷医師としてベルサイユ宮殿で活動しました。

1752年、経済学者に転職しました。

当時は、商品の経済循環が肺循環を省いた血液循環と似ている事を発見しました。

つまり、心臓が器官の為に特別な重要性がある事と同様に、

農業が社会と経済の制度に特別な重要性がある事を考案しました。

1759年、分析的手法で経済活動についての説明を試みた『経済表』を公開しました。

重農主義経済理論の基礎になって、

土地所有者の資金を農業に投入して生産力を高める事です。

重農主義について

重農主義は、富の唯一の源泉が農業である経済思想や経済政策です。

つまり、農業生産を重視する理論です。

重商主義を批判したレッセフェール（自由放任です）です。

自由に放任する事で産業は栄えて、国富に繋がる経済思想です。

 

François Quesnayさんは、『人間は自然の法則の範囲内で自由であるべきで、

この自由を束縛する人為的な法律や規制は有害なモノ』として主張しました。

つまり、国が産業を保護したり、帰省したりするなどの重商主義ではなく、

産業活動を自由に放任する事によって国の富が増える事です。

特に重農主義は、農業に従事する人だけが余剰生産物（超過利潤です）を生み出す生産者、

農業によってもたらせる原材料がないと、何も生み出せない商工業者を批判しました。

重農主義の歴史について

18世紀末、農業国であるフランスが富国強兵政策を実施しました。

主な原因は、重商主義政策によって貨幣経済や商品経済が普及したからです。

当時は、周辺諸国と戦争を引き起こしていました。

その後、戦争や支配階級の浪費などでフランス経済が疲弊していきました。

つまり、フランスの絶対王政体制が危機が始まりました。

 

重商主義（貨幣経済です）が発展して事で、困窮する貴族が増えました。

商工業を偏重する重商主義が批判が始まって、重農主義が普及していきました。

後に重農主義は、イギリス哲学者として活動していたAdam Smith（アダム・スミスです）

さんの古典派経済学、プロイセン王国哲学者として活動していたKarl Marx

（カール・マルクスです）さんの経済思想に影響を与えました。

 

商工業の発展は農業が関わっているので、農業の発展の必要性が重農主義に響きました。

しかし、François Quesnayさんの影響を受けた

フランス財務総監として活動していたJacques Turgot（ジャック・テュルゴーです）さんは、

商工業や農民に税をかけない事と

貴族や僧侶などの地主階級だけから徴税する事を目論みました。

結果、階級貴族（レントシーキングです）から猛反発によって実行できませんでした。