海洋鉱物の採掘について

海底の鉱物を採掘する為には、陸地と違って採掘面まで人間が出向きにくいです。

困難な作業になるので、海底油田開発や海底ガス田開発の研究が進行しています。

第2次世界大戦後、深い海域に対応可能な海洋削構造物が開発されました。

そして浅い海域は、海底に着座する着底式構造物が使用されています。

水深200m(メートルです)よりも深い場合は、浮体式構造物が利用されています。

一般的に係留していますが、より深い海域は人工衛星を活用した

自動位置保持システムを搭載した浮体式構造物を使っています。

ちなみに係留は、浮遊する物体を鎖で大地に繋ぎ止める事です。

目次

海洋鉱物の採掘について

掘削船は、海洋構造物から直径10cm(センチメートルです)程度の

ドリルパイプを継ぎ足しながら降下していきます。

そしてドリルパイプの先端部位は、掘削刃であるドリルビットがあります。

さらにドリルビットは、海底に到達すると船上から

回転装置を使用したドリルを回転させて掘削します。

ちなみに、海底の地層の硬さに応じて交換されます。

 

掘削を継続していくと、掘削孔の壁面が崩壊してしまいます。

予防策としてドリルビットを一旦引き上げて

ケーシング(鉄パイプです)を掘削孔の中に挿入します。

孔壁とケーシングの間をセメントで固めていきます。

つまり、再度ドリルビットを降下して掘削していきます。

 

掘削孔の掘削孔径が小さくなるので、操作を繰り返す事で掘削孔径が小さくなります。

そして石油の掘削は、ライザー(口径の大きいパイプです)を掘削船と

海底の間に繋ぎます。

中にドリルパイプを通して掘削します。

海底油田について

石油は、20世紀からエネルギー資源の主力です。

ほとんどが液体燃料として利用されています。

地中や海底地中に貯留されています。

大きな特徴は、産出される地域が隔っています。

新たな油田が開発されると、採掘が始まって石油の可採年数が変化します。

 

プランクトンや動物の死骸などが海中に沈んで堆積して地層になります。

長い年月を経て、押し潰されて熱されたのが原油です。

そして石油は、原油から生成されています。

ちなみに原油は、分子構造、分子量が異なる炭化水素分子が混ざっています。

石油は、原油を蒸留する事によって得られます。

 

2010年、カリブ海近海のメキシコ湾に石油採掘基地で爆発事故が発生しました。

海底から採掘している配管が折れて、原油が大量に噴出しました。

タンカー事故ではなく、地下圧力によって地下から継続的に原油が流出した事件です。

油田は、水深1500m程度の海底にあります。

つまり、噴出した原油を止める事は困難です。

海に漏れ出した原油は、1日約190万ℓ(リットルです)程度〜約380万ℓ程度です。

1ヶ月単位で約7200万ℓ程度に達しました。

結果、海洋汚染による自然環境が大きく破壊されました。

海底炭田について

石炭は、埋蔵量が豊富です。

安価で安定的に得る事が出来る資源です。

しかし、多くの汚染物質を含んでいるので燃料として取り扱いにくいです。

特に成分に偏りが多いです。

 

石炭は、古代樹木が原材料です。

約3億年前、地球は森林に覆われていました。

植物は、倒れて埋もれてを繰り返して地層が積み重なっていきました。

長い年月を経て、押し潰されて熱されたのが石炭です。

そして石炭は、炭素、水素、窒素、硫黄などの元素が含まれています。

石炭を燃焼すると、二酸化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物、亜酸化窒素などの

地球環境問題(地球温暖化、酸性雨、オゾン層破壊などです)に繋がります。

 

窒素酸化物や炭化水素は、太陽の紫外線にyって光化学反応を引き起こします。

オキシダント、エアゾルなどの有害物質になります。

つまり、大気に滞留する光化学スモッグを発生します。

さらに石炭の燃焼は、二酸化炭素の排出量が天然ガスよりも多いです。

最近は、水分量が多く含まれている低品質な石炭を高効率で燃焼させる燃焼技術があります。

海底ガス田について

天然ガスは、石油や石炭ができる際に発生したガス(メタンです)が地下に溜まった資源です。

主成分は、メタンです。

プロパン、ブタン、エタン、イソブタン、窒素、二酸化炭素、硫化水素なども含まれています。

構成比は、産出国によって異なります。

つまり、天然に地中から産出する可燃性ガスです。

 

天然ガスは、不純物が混入しにくいので比較的均質な成分で産出できます。

海底地下にガス溜まりがある場合は、油田地帯で産出される天然ガス(油田ガスです)、

炭田地帯で算出される天然ガス(炭田ガスです)があります。

さらに、水に溶けて存在する水溶性ガス(メタンハイドレードです)もあります。

そして天然ガスの採掘時に含まれている窒素、硫化水素、二酸化炭素などは、

脱炭素、脱硫、脱湿処理をして取り除きます。

極低温下(-162度です)で液化させた天然ガス(液化天然ガスです)があります。

 

液化天然ガス(LNGです)は、気体よりも液体の方がエネルギー密度が高いです。

貯蔵や輸送をしてコスト面で有利に働く事ができます。

利用する際は、ガス化して使います。

液化させる為に消費したエネルギーを冷熱エネルギーとして回収する事もできます。

 

シェールガスは、地中や深海にある頁岩(泥岩の1種です)の隙間の中に

閉じ込められている天然ガスです。

つまり、天然ガス層ではないです。

さらに重油成分を含んでいる砂岩は、オイルシェールやオイルサンドがあります。

可燃性のオイルシェールガスを取り出す事ができます。

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