漢方と冷え・浮腫・貧血について

女性に多い症状が冷え、むくみ、貧血です。

つまり、水の流れの滞り(水滞です)や血の不足からくる血虚が多いです。

そして冷えと浮腫、冷えと貧血などの2つ以上の症状を持つ人は、

漢方で体質を改善する事が可能です。

一般的に貧血は、検査して治療の病気の有無を委ねます。

特殊な病気以外は、造血効果が期待されている漢方薬が処方されます。

さらに脾や胃に栄養を摂取して、消化機能を高める事で気を補い場合もあります。

ちなみに脾は、消化吸収機能、血液の統制、全身の機能を整える役割を担います(五臓です)。

気は、血や水が体内を巡る事を手助けして、体を温める働きがあります。

目次

漢方と冷え・浮腫・貧血について

冷えは、手足や体の1部が冷たく感じられる状態です。

浮腫は、体内の水分が組織に過剰に貯留して、皮膚の下に水分が溜まった状態です。

貧血は、血液中の赤血球に含まれているヘモグロビンの量が少ない状態です。

●ヘモグロビンは、赤血球に含まれているタンパク質です。

酸素を全身に運ぶ役割を担っています。

 

当帰芍薬散は、貧血傾向がある冷え症や浮腫に悩んでいる女性に期待できる漢方薬です。

特に虚弱体質で痩せ気味の女性が向いています。

主に血行対策、水分代謝を促して冷えやむくみを改善する効果が期待できます。

月経不順、生理痛、更年期障害、不妊症、産前産後の諸症状などに対応できます。

①冷え

●当帰四逆加呉茱萸生姜湯は、霜焼け、冷えて腹痛の場合に対応しやすいです。

●加味逍遙散は、怒り、上半身がのぼせている状態に対応しやすいです。

●苓姜朮甘湯は、重い状態、腰から下が冷えている状態に対応しやすいです。

●苓桂朮甘湯は、動悸、のぼせ、立ちくらみに対応しやすいです。

 

②浮腫

●五苓散は、頭痛、めまい、水を飲んで尿量が少ない状態に対応しやすいです。

●防已黄耆湯は、関節や膝の腫れ、多汗に対応しやすいです。

●八味地黄丸は、腰痛、夜間頻尿、腰から下が浮腫状態に対応しやすいです。

 

③貧血

●芎帰膠艾湯は、慢性の出血(月経や痔などです)に対応しやすいです。

 

④胃腸が虚弱の場合

●真武湯は、めまい、横になりたい場合に対応しやすいです。

●人参湯は、下痢、唾液が多い状態、尿の量が少ない場合に対応しやすいです。

●大建中湯は、腹痛、腹部膨満感に対応しやすいです。

 

⑤疲労、倦怠感

●加味帰脾湯は、不眠、不安状態に対応しやすいです。

●十全大補湯は、皮膚の乾燥に対応しやすいです。

冷え・浮腫・貧血の食事療法について

①冷え抑制

ニンニク、ラム肉、塩、黒コショウ、五香粉などが向いています。

 

②浮腫抑制

ニンニク、ショウガ、小豆、黒豆などが向いています。

 

③貧血抑制

ニラ、黒キクラゲなどが向いています。

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