即席爆発装置について
中世時代、中華人民共和国の火薬武器としてIED式(即席爆発装置です)が登場しました。
基本的に竹筒に火薬と金属片を詰め込んだタイプです。
第1次世界大戦時、装甲車対策と歩兵対策で使用されました。
兵士は、即席で爆薬を詰めたブリキ箱に対戦車と対人地雷に利用しました。
さらに、テロリストやIRA(アイルランド共和軍です)に活用されてきました。
ちなみにベトナム戦争時は、アメリカ兵が道端に
ジュースの空き缶を見つけて蹴る癖がありました。
ベトナム兵が空き缶の中にIEDを隠す事が流行りました。
目次
即席爆発装置について
即席爆発装置は、簡易手製爆弾です。
具体例は、爆弾、地雷、擲弾、ブービートラップなどです。
アフガニスタン紛争時、2011年にNATO軍(北大西洋条約機構の加盟国です)の死者数が
50%(パーセントです)以上の死因が即席爆発装置です。
そして国際治安支援部隊(ISAFです)の研究調査データによると、
2012年01月〜2012年11月までのIEDが民間人の犠牲者70%以上を占めています。
つまり、イラク戦争とアフガニスタン紛争は3100人以上のアメリカ兵を殺害しました。
さらにアメリカ兵の負傷者は、3万3000人です。
ちなみにイラク戦争は、2003年3月20日〜2011年12月15日までに行った軍事介入です。
アフガニスタン紛争は、2001年10月07日〜2021年08月30日までに行った紛争です。
即席爆発装置の仕組みについて
電池の電源が引き金やスイッチに相当するモノに電力を供給します。
そして、起爆装置や信管を作動します。
エンハンスメント(ガラス、釘、金属片などの内部に仕込まれた炸薬です)が爆発します。
爆弾全体は容器に収納して、陶器が爆発した瞬間に砕けて飛散していきます。
主な炸薬は、C4(軍用爆薬です)、古い地雷や不発砲弾の再利用したモノ、
ANFO(酸化剤である硫酸アンモニウムです)と燃料源である燃料油の混合物などです。
主な活用例は、携帯電話やスマートフォンなどです。
携帯電話をスイッチとして利用して路肩爆弾を爆発させます。
爆弾係は隠れた位置から往来を観察して、
目標ラインを見つけると携帯電話の番号を押してIEDを爆発させます。
一般的には、ワイヤーを信管から電池に繋げたタイプが主流です。
2本のワイヤーが接触すると、爆発する仕組みです。
IED対策について
NATO軍は、妨害電波発信機、妨害無線受信機、
爆発物探知犬などの対敵謀報活動プログラムを開始しました。
2006年以降、爆弾製造ネットワークを破壊する為の装備と設備に250億ドル投資しました。
そして、対地雷待ち伏せ防護型車両(MRAPです)の使用が増加しました。
装甲トラックは、爆風を脇へ拡散させる為に車体底部がV字になっています。
妨害電波発信機は、発信機よりも大きな音を発する事で
IED受信機の耳を聞こえなくする方法です。
さらに無線周波数のIDE無力化装置(NIRFです)は、高周波無線パルスを発する事で
近距離にあるIEDの電子機器を無力化する方法です。
他には、レーザーを活用した半径30m(メートルです)以内にある爆発物を探知する
レーザー誘起破壊分光装置(LIBSです)、IEDの電子機器を遠隔操作によって故障させる
マイクロ波パルス装置などがあります。
ちなみにイラク戦争とアフガニスタン紛争後は、
NATO同盟国が共同で爆弾除去できる遠隔操作型ロボットに関する投資計画を始めました。
アメリカ連邦捜査局(FBIです)の研究所とテロリスト爆発装置分析センター(TEDACです)
にIEDの残骸や部品を大量に収集しました。