漢方と下痢・便秘について

お腹の調子がすぐ悪化したり、下痢を引き起こす人は、

体が冷えて胃腸の働きが低下している事が多いです。

そして精神的なストレスによって、下痢が起こる事もあります。

さらに下痢、便秘、腹痛が慢性的に継続している時は、過敏性腸症候群の可能性があります。

しかし、便秘は体力がある人や虚弱な人のどちらにも症状があります。

ちなみに過敏性腸症候群は、消化器系の病気の1つです。

つまり、腹痛・便秘・下痢などの症状を繰り返すモノです。

目次

漢方と下痢・便秘について

下痢は、24時間以内に軟便や水様便が3回以上排泄される事です。

便秘は、大腸内の排泄物(便です)の通過が遅くなって、

腸内に便が長時間留まる事で排便が順調に行われていない状態です。

一般的な下痢止めや便秘薬は、対症療法です。

つまり、根本的な治療が難しいです(症状が改善しない場合もあります)。

体質や原因に合った漢方薬を活用すると、快調に繋がる事があります。

●漢方薬は、日本の漢方医学で利用している自然界の

植物・動物・鉱物などの生薬を組み合わせた医薬品です。

 

桂枝加芍薬湯は、体力中等度以下で腹部膨満感があって、

便秘・しぶり腹・腹痛などに効果が期待できる漢方薬です。

つまり、桂枝湯に芍薬を増量した処方です(特に腹部膨満感のある人に適しています)。

桂枝加芍薬大黄湯は、比較的体力がない人で腹部膨満・腸内停滞感・腹痛を伴う便秘・

急性腸炎・大腸カタル・宿便・しぶり腹などに利用されている漢方薬です。

①便秘

●桃核承気湯は、息切れ、精神不安、のぼせに対応しやすいです。

●防風通聖散は、便秘、肩こり、太鼓膜で脂肪太りになっている場合に対応しやすいです。

●大黄甘草湯は、常習便秘、他の症状が特にない場合に対応しやすいです。

●補中益気湯は、食欲不振、排便時に息めない状態、息切れに対応しやすいです。

 

②下痢

●半夏瀉心湯は、溝折の支え、下痢、お腹が張っている状態、吐き気に対応しやすいです。

 

③冷え

●大建中湯は、激しい腹痛、下痢、お腹の冷え、

お腹が大きく動いている状態に対応しやすいです。

●真武湯は、手足の冷え、下痢、全身倦怠、尿量減少、めまいに対応しやすいです。

 

④乾燥

●麻子仁丸は、便秘、皮膚が乾燥している状態、硬い塊状便に対応しやすいです。

●潤腸湯は、乾燥した便、便秘、腹痛に対応しやすいです。

 

⑤水の滞り(水滞です)

●五苓散は、口の渇き、めまい、むくみ、水様の下痢、

たくさんの水を飲んで尿が少ない場合に対応しやすいです。

●胃苓湯は、嘔吐、口の渇き、水様の下痢、

たくさんの水を飲んで尿が少ない場合に対応しやすいです。

 

⑥胃腸が弱い場合

●啓脾湯は、水様の下痢、体力がない人、腹痛、食欲不振に対応しやすいです。

●小建中湯は、胃腸が弱い場合、寒がり、虚弱体質、腹痛に対応しやすいです。

●人参湯は、食欲不振、冷え性、体力が低下している場合、下痢に対応しやすいです。

風邪の食事療法について

①下痢の改善

餅米、レンコン、ハトムギ、イチゴ、キウイフルーツなどが向いています。

 

②便秘の改善

アーモンド、クルミ、シメジ、ゴボウ、タケノコ、エノキタケ、

ホウレンソウ、バナナ、パイナップル、ヨーグルト、ハチミツ、

胡麻油、菜種油、小松菜、白胡麻、黒胡麻などが向いています。

 

③消化機能の改善

餅米、エンドウマメ、カボチャ、黒砂糖、鯵などが向いています。

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