カルシウム拮抗剤について
Ca拮抗剤は、血管の収縮・弛緩に対して血管平滑筋細胞へ
カルシウムイオン(Ca²⁺です)の流入が大きな役割を果たします。
そしてCa拮抗剤は、カルシウムイオンの流入を阻害して、
血管を拡げる事で血圧を下げたり、狭心症の症状改善に繋がります。
さらに狭心症は、心臓に酸素や栄養を運ぶ冠動脈が動脈硬化や痙攣によって狭くなって、
心筋への血流が一時的に不足して、胸の痛みや圧迫感が生じる病気です。
目次
カルシウム拮抗剤について
カルシウム拮抗剤は、血管の平滑筋であるカルシウムチャネルの機能を阻害して、
血管拡張作用を示す薬剤です。
そしてアムロジピンベシル酸塩は、高血圧症や狭心症の治療に
利用されている持続性カルシウム拮抗薬です。
錠剤は、2.5mg(ミリグラムです)程度、5mg程度、10mg程度です。
口腔内崩壊剤は、2.5mg程度、5mg程度、10mg程度です。
ちなみに狭心症の場合は、1日1回程度の5mg程度です。
カルシウム拮抗剤は、ジフェニルアルキルアミン系、
ベンゾチアゼピン系、ジヒドロピリジン系があります。
症状によって、使い分けできます。
降圧効果が優れているので、脳心血管疾患抑制に期待できます。
そして、心抑制作用が弱いです。
つまり、発現が遅いので不安定狭心症に向いていないです。
主な副作用は、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、無顆粒球症、血小板減少、白血球減少、
房室ブロック、横紋筋融解症、頭痛、火照り、頭重、動悸、目眩、ふら付きなどです。
服薬指導について
アムロジピンは、ジヒドロピリジン系の薬剤です。
血管選択性が高いので、膜電依存性L型イオンチャネルを阻害して、
末梢血管抵抗を低下させやすいです(降圧に期待できます)。
ちなみにアムロジンは、血中半減期で35時間程度〜36時間程度の長時間作用できます。
一般的に動悸、頻脈、頭痛、顔面紅潮などの交感神経に関わる副作用が少ないです。
使用中断すると、狭心症の悪化、血圧上昇(退薬症候群です)などが
起こりやすいので、勝手に中断しない事です。
急な中止は、高血圧症状に似た副作用が起きやすいからです。
つまり、自己判断で中断せずに、医師に相談しましょう。
降圧作用でふら付きや目眩などの症状があります。
自動車の運転や機械操作などをする際は、要注意です。
Ca拮抗剤は、ほとんどが肝臓で代謝されます。
つまり、肝機能が低下している患者さんは投与間隔の調整が必要です。
処方箋の注意事項について
妊婦、妊娠の可能性がある人は、服用できないです(投与禁忌です)。
作用増強は、降圧作用がある薬剤です。
血中濃度上昇は、CYP3A4阻害薬です(エリスロマイシンです)。
血中濃度低下は、CYP3A4誘導薬です(リファンピシンです)。
降圧作用増強は、グレープフルーツジュースです(同時に服用しない事です)。
