豊胸について
豊胸手術は、様々な合併症を引き起こすリスクが絶えませんでした。
現在は、合併症リスクが少なくなってきましたが油断はできません。
そして豊胸の手術は、美容目的の手術として行われます。
外見的な魅力を高める為に手術を受ける女性が多いです。
しかし、健康被害も起きている事例も少なくないです。
さらに厚生労働省は、乳房インプラントが薬事承認していません
つまり、安全性に関して保証していないです。
ちなみに美容目的の豊胸手術は、公的健康保険の適用外です(自己負担の自由診療です)。
目次
豊胸について
豊胸は、乳房が大きい事です。
豊胸手術は、乳房を大きくする手術です。
安全性が高い手段は、体内に入っても拡散しない
凝集型のシリコンゲルを入れたインプラントです。
そしてインプラントは、厚生労働省が使用ガイドラインを採用しました。
ブレスト・インプラント(ゲル充填人工乳房です)と
乳房増大用ティッシュエキスパンダーの使用は、
日本形成外科学会と日本美容外科学会が使用用件基準を設けました。
事前に実施医師と実施施設の登録をして講習会の受講を義務付けしました。
つまり、厚生労働省の承認したインプラントが日本で個人輸入する事がなく購入ができます。
しかし、1部のインプラントは腫瘍が発生する問題が起こりました。
ブレスト・インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫です(BIA-ALCLです)。
一般的にアメリカ合衆国は、3万人に1人程度です。
日本では、2019年までに1例です。
2019年10月以降、代替品のインプラントが承認されて使用できます。
豊胸手術について
①大きな乳房を希望しない人・皮膚に余裕がある人
基本的に全身麻酔をします。
乳房下溝(乳房とお腹の境目の溝です)や脇を切開して、
周囲を広く剥離して直接インプラントを入れます。
周囲に瘢痕がある場合や大きなインプラントを入れる場合は、
初めに組織拡張器を入れてスペースを作ります。
数ヶ月後にインプラントを入れ換えます。
②切開部位
一般的に脇が多いです(目立ちにくいからです)。
乳房下溝は、再手術する前提の場合に多いです。
乳輪切開は、あまり採用されていません。
③インプラントの挿入部位
一般的に大胸筋の上部や下部に入れます。
上部の場合は、乳房が少し大きい人に適しています。
自然な仕上がりになります。
下部の場合は、元々乳房が小さい人に適しています。
術後に感染が起こりにくくなります。
豊胸の手術について
①被膜拘縮法
挿入したインプラント(人工乳腺バッグです)の周りに被膜ができて、
被膜が硬く縮んでしまう現象です。
別名は、カプセル拘縮です。
生体の自然な免疫反応として挿入したインプラントを包む被膜が作られます。
被膜が縮むと、インプラントが硬くなったり、変形したりします。
術後数ヶ月程度〜数十年程度で起こります。
再度手術をしてカプセルを広げたり、インプラントを取り換える必要があります。
②ヒアルロン酸注入法
別名は、プチ豊胸です。
既成のヒアルロン酸を注入します。
脂肪を採取する手間がなく、傷跡も残りません。
しかし、ヒアルロン酸は海外製が多いです。
材質次第で炎症や感染などを起こすケースがあります。
さらに、注入の仕方次第で嚢腫を形成する事があります。
ヒアルロン酸の吸収を遅らせる為に混入したモノを使う必要があります。
注入されたヒアルロン酸はいずれ徐々に吸収されて元通りになります。
日本美容外科学会と国際美容外科学会は、推奨していません。
③脂肪注入法
自分の脂肪を採取して入れる方法です。
大量の脂肪を1箇所に入れると、脂肪は生着せずに感染や吸収などの合併症が起こります。
しかし、少量ずつ場所を変えて注入すると脂肪は生着します。
生着率は一定ではなく、術者の技術によって左右されます。
大量注射できないので限界があります。
上手く注射された脂肪の周囲に石灰沈着を起こしやすく、
将来的に硬くなってしまうリスクがあります。
おっぱいの手術について
手術相場は、60万円程度です(入院費と全身麻酔費は含まれていません)。
手術期間は、3時間程度〜4時間程度です(両側です)。
入院期間は、1日程度です。
①当日
術後に入院します。
硬膜外麻酔(背中に入れる麻酔です)痛みを取る場合もあります。
②翌日
硬膜外麻酔を外して包帯で胸を圧迫したまま退院します。
③3日程度〜4日程度後
受診してバストバンドに替えます。
シャワー浴ができます。
③10日程度後
抜糸します。
被膜拘縮を防ぐマッサージを伝授されます。
入浴ができます。
③2週間程度後
自分でマッサージをして一生毎日続けます。
傷跡は、1ヶ月程度赤みが残ります。
1ヶ月程度以降は、赤みが薄くなっていきます。